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はじめ通信9−0112
憲法25条を直接適用させた「年越し派遣村」の取り組み

●12月31日から、全労連などが呼びかけ、仕事と住いを失った派遣労働者の支援テント村が作られ、500名の労働者が集まりました。
 2日には、テントに入りきらない人たちに、厚労省1階の講堂を解放させ、全国からも、長野の米3トンをはじめ4千3百万円のカンパが集まりました。
 4日午後に、共産党の志位和夫委員長はじめ野党のトップが集まり、派遣村の集会が行なわれ、志位委員長は、「政治災害であり、政治の責任で解決させる。第1に当面の衣食住の確保、第2に、生活保護、就労の最後までの支援、第3に再び被害者を生まないための派遣・期間社員切り禁止の緊急立法を」と訴え、5日からの国会で与党も巻き込んでの対策を約束しました。

●こうした運動と世論におされて、日比谷公園の次の居場所を、都と区が連携して4箇所提供し、日比谷の地元、千代田区が生活保護の申請を受け付けることになりました。
 私たち都議団は手分けして、それぞれの宿泊場所の受け入れや保護申請がスムーズに行なわれるよう、激励と調査に行くことになり、私は、八丁堀の区立小学校跡の体育館を訪ねました。
 バス2台で労働者が到着。着の身着のままで、疲れきった様すながらも、デモ行進や国会要請などをおえ、気概に満ちた雰囲気でした。マスコミが殺到する中、激励の拍手をおくったのは、わが党議員団だけでした。
 4日かけて、280人の方々が千代田区に生活保護を申請し、ほぼ全員の保護が開始されました。 

●今回の問題は、日比谷公園に集まった500人だけの問題ではありません。
 厚労省がつかんだだけでも3月までに8万5千人のリストラ計画があり、実態はその倍以上とも言われます。
 志位委員長が訴えたように、派遣切りされた方への衣食住の確保、安定した就職の保障、派遣労働者のリストラ禁止の緊急立法等、今後も新たな取り組みが重要です。

●現に、12日、私たちが渋谷で新成人向けに宣伝している時には、日比谷公園に間に合わなかった名古屋からの労働者が街頭で相談してきました。所持金は200円。祝日のため、生活保護申請をするにも翌日まで待たねばならず、泊り場所を探すのに苦労しました。
 生活保護の受付だって、冷たい対応に戻っている危険もあります。

●「派遣村」村長の湯浅氏は、「これをパイロットケースとして国や自治体の受け入れ態勢を」と訴えていましたが、さまざまな壁をのり越えて、憲法25条を直接、派遣切りされた労働者に適用させた、このたたかいをおおきな遺産として今後も生かしていくことが重要だと思います。

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