【小ネタコレクション File015】
百段階段
『ジャパニーズ・ゴシック』とでも言えばいいのでしょうか。その過剰ではっきり言ってしまえば俗悪な装飾に惹かれ、一度は見てみたいと思っていた「目黒雅叙園」の旧館部分に先日入る機会を得ました。
ちなみに現在残っている旧館は昭和6年に着工して昭和10年に完成した旧3号館。「百段階段」というのは、ここに残る階段の通称で、ケヤキ板の階段が微妙に角度を変えながら、果てしなく続いていく感じになっています。
勿論ここでの見どころは階段の途中に設けられた部屋の方なわけで、特に下から2番目の「漁樵の間」は凄まじく、巨大な床柱にこれでもか、というほどに極彩色の彫刻が施され、欄間や天井の彫刻と共に異様な圧迫感をもって見る者に迫ってきます(こんな部屋で寝たら、うなされること間違いありません)。
本当であれば写真でお見せしたいのですが撮影禁止でした。監視がきびしく、さすがに日頃アウト・ローを標榜する(?)私でも撮ってくることはできませんでした。
というわけで、向かいにあった便所で我慢してください。こんなに広いと落ち着いて用が足せないと思ってしまうのは、根が貧乏人だからでしょうか……。
東京都目黒区下目黒1-8-1
悪趣味度:★★★★★
END
(2005.11)
(この頁最初へ)