患者の立場での糖尿病臨床研究

その2) 太ってないスリムな糖尿病の薬なしの治療に挑戦
      − 糖尿病第3例目の報告 −


薬なしで糖尿病を治したいと希望する糖尿病男性がもう一人現れました!
この方は職場健診や診療所で高度の糖尿病と診断され、薬物療法を勧められていたのですが、インスリンなどの薬物治療を避けたいと考えて私に相談にみえました。 この方のお父様も糖尿病で現在もインスリン治療中で、家族的な素因の強い方です。
私は糖尿病の専門医にこの方の診察をお願いし、どのようにしたらいいか相談したのでした。 その結果、まずは私の指導下で『食事療法と運動療法』をやってみて、うまくゆかなければ糖尿病の専門の先生にお任せする、ということになりました。

私は、この方を『渡邊法挑戦者 3人目』と呼ぶことにしました。 すなわち、このシリーズのその1で紹介した私自身を『渡邊法挑戦者 1人目』と呼び、30歳台男性を『渡邊法挑戦者 2人目』と呼ぶことにしたのです。 理由はこの様に挑戦者が増えてくると、番号を付けてゆく必要があると判断したのです。 ここでいう渡邊法とは、もちろん、先に紹介した『渡邊 昌』先生が薬なしで糖尿病を治すことに成功されたその方法のことを指します(下の図参照)。


さて、渡邊 昌先生の場合も、『渡邊法挑戦者 1人目』の私自身の場合も、そしてまた『渡邊法挑戦者 2人目』の30歳台男性の場合も、いずれも肥満型体型の糖尿病でしたから、運動と食事療法で体型をスリムにすることで糖尿病を治すことに成功したのでしたが、今回の『渡邊法挑戦者 3人目』の場合は、下記のデーターに示す様に結構スリムな男性で、これまでとは勝手が違ったのです!

この表は、ネットに公開してあったBMI計算法に数値を打ち込んで表示されたものです。 体重は体重表記入初日(2011年11月12日)の値で、私の指導で、起床直後、排尿後、排便前、パンツのみの裸での体重計測値です。
この身長にこの体重ですから、すらっとした、とてもスリムな体型の方でした。
この方の2011年11月11日の臨床データーを示します。

かなり重症であった『渡邊法挑戦者 2人目』と同等、あるいはそれ以上の重症の糖尿病といえます。 


さて、『渡邊法挑戦者 3人目』のようなスリムな体型の重症の糖尿病をはたして薬なしで治せるでしょうか?
私は、この方の体脂肪のCT(下図)を見た途端に、これなら、挑戦する価値があると思ったのです!

なぜなら、腹腔は内臓脂肪でギュウギュウ詰めで、この腹腔面積にしてはこれ以上ないほどの極限の大きな内臓脂肪面積を示していたのです! これでしたら、運動療法と食事療法のみで、内臓脂肪を減らすことにより糖尿病が治る可能性があると考えたのです。 ちなみに、この方の様に太っていないスリムな体型の糖尿病患者におけるこの挑戦は、とても大きな意味を持っているのです。 なぜなら、2型糖尿病患者の約7割はこの様に太っていない(非肥満型)体型だからです。