思うこと 第269話       2008年3月20日 記

続・リーダーのあるべき姿 −その3−
テニス錦織家の責めない子育て


 最近届いたアエラ3月号に『テニス錦織家の責めない子育て』という記事が載っていた。

『ハンカチ王子』、『ハニカミ王子』に続いてスポーツ界に現れた新星、『テニスの王子様』こと錦織圭(にしこり けい)選手(18歳)に関して、両親の子育て方針を紹介したインタビュー記事である。子供がどう育つかは両親が子育てでどの様なリーダーシップを発揮するかで決まる。とはいえ、親の性格や考え方や子供の性格が千差万別であるから、子育ても千差万別、これでなければいけないという方程式なぞあるわけもない。錦織圭選手のご両親は、子供の性格を考え『責めない子育て』をし、それが成功したと語っておられる。私は、この記事を読んで、私自身がここ半年近く悩んできたことに回答をいただいたように思い、この記事にとても感謝したのであった。私が悩んできたことは“子育て”についてではなく、“若者教育におけるリーダーのあるべき姿”についてであった。私の半年前までの“若者教育におけるリーダーのあるべき姿”に関する結論は、リーダーのあるべき姿・資質シリーズで述べてきたように、若者の能力を信じて“出る杭をうたず”、伸びる方向に伸ばすというものであったが、半年ほど前から、“間違った方向に伸びないようにするために、もっときびしい指導をしなくてもいいだろうか?”という自分に対する問いに悩んできたのであった。この半年いろいろ考えた結論は、やはり以前からの考え方は間違いではなく、それでこそ若者は大きく伸びる、という結論に戻ったのであった。そして、その教育方針のなかで、間違った方向に伸びないための目配りと指導は可能であるというものであった。ちょうど、そういう結論に到達した時に、この『テニス錦織家の責めない子育て』の記事に出会い、結論に後押しをしていただいた気がしたのであった。