思うこと 第130話 2006年8月28日 記
廣川操一画伯のご子息との出会い
10日前の8月18日にアップした『思うこと 第126話』で、『三条市医師会学術講演会後の情報交換会で、感動の出会いがあり、このことについては、資料が届き次第改めてこのHPに書く予定』と述べたが、本日資料が届いたので、そのことについて述べる。 出会いの相手は、廣川操一画伯のご子息の廣川陽一先生で、循環器のご専門である。 私の講演の最後にアドリブで現在日本画に情熱を燃やしていることを紹介したこともあり、『私の父、廣川操一の絵が私の自宅にあるので、お見せしましょう』と声をかけていただいた。 廣川陽一先生のご自宅は、会場から歩いてわずか3分のところにあった。 廣川操一画伯については日本画の世界では知らぬ人はいない著名な画家であり、私はこの突然の幸運に感動しながらご子息の後についていった。
ここで一寸、廣川操一先生(下写真)の紹介をしよう。
廣川操一画伯の御略歴を下に示す。
廣川陽一先生のご自宅は、新築されたばかりの広大な邸宅で、広い玄関の間の正面には廣川操一画伯の描かれた戸袋(小襖)と掛け軸があった。
すぐ横の仏間への入り口の扉は、廣川操一画伯が使っておられた立替前の木の扉がそのまま使われていた。もちろん、この絵は画伯が描かれたものである。
次に案内されたのは広大な畳の間であった。
この、廣川画伯が描かれた松の襖を開けるとその正面の床の間に大きな掛け軸があり、その前で廣川陽一先生と記念撮影をさせていただいた。 この掛け軸は、昭和3年第9回帝展出品作品『寂光』である。
その和室の側面の襖絵も圧巻であった。
陽一先生は家を改築されるにあったて、大きなサイズの襖にあわせて特注のサイズの部屋と畳を設計されたそうで、このように、画伯の作品が、全国の美術館だけではなく、ご子息の自宅で、本来あるべきありのままの姿で保存されていることに、私はとても感動したのであった。
すばらしい出会いで、筆のタッチの一本一本まで学ばせてもらった。