三度目の雁坂トンネル
2005年07月17日
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目次
●カメラもビデオも使えないドライブ
●雁坂トンネルのこと
●カメラもビデオも使えない
●メモ
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カメラもビデオも使えないドライブ
作文を始めても暑くて気乗りがしない。昨日コンビニで買った旅行読売の臨時増刊号『ここから始まる小さな世界・途中下車の旅』にある《長瀞、三峯山を巡る秩父路》の記事を開いて妻が「SLに乗ってみたい」と呟く。秩父鉄道の熊谷駅と三峰口駅を蒸気機関車が1日1往復するという。SLは子どもの頃に近所を走っていたからそれほどの興味はない。ずっと昔に大井川鉄道のSLに乗ったが煙たくてこりごりした。
でも、三峰口は懐かしい場所である。30年前の暮れに雲取山へ登る入口に使ったし、5年前には妻と三峯神社までクルマで登った。ちなみに、三峯神社や三峯山は「峯」を使い、秩父鉄道やケーブルカーの駅名は「峰」が使われるのが今ひとつ不明である。また、長瀞(ながとろ)は妻が学校の遠足や家族旅行で出向いた場所で思い出が多いようだ。
「それじゃ雁坂トンネルを走ろうか」と言うといつものとおり妻は入浴の準備を始めた。今年3月に秩父に出向き、日帰り温泉があるのを確かめているから抜け目ない。風呂好きの娘を誘っているのが不安である。秩父路の店は午後5時を過ぎると店じまいするからだ。
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●雁坂トンネルのこと
雁坂トンネルは、山梨県塩山市と埼玉県秩父市を結ぶ国道140号にあり、1998年4月に開通した全長6,625mの有料道路だ。30年前に山歩きしていた頃からトンネル作りの話があったが出来上がるまで20数年かかったのは、工事の難しさに加えて利用者が期待できなかったのだろうか。片側1車線のトンネルはほぼ直線のため単調であるが、秩父側の取り付け道路はカーブの多い狭い道が続く。それはともかく、大きく弧を描いたループ橋の夜景に惹かれて私と妻は2度訪れている。
今回は初めて塩山市から入った。ぶどう畑に囲まれた道を走ると娘はしきりにワインの話を繰り返す。もう6時をまわり、勝沼のぶどうの丘は閉店時刻である。ヒマワリとアジサイが咲いているのも何となく季節感がアンバランスだ。途中に立ち寄った牧丘と三富の道の駅は陽が伸びたのに7時前に閉店している。行きかう人の姿がないのも淋しい。でも、家族連れのクルマが多いのは3月のときと違う。山梨側は片側1車線にしても、ほぼ真っ直ぐで車幅も広い。
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●カメラもビデオも使えない
今回もクルマを走らせるしかなかった。牧丘の道の駅で写真を撮ろうとバックを開けたら、私のデジカメが見当たらないのである。娘もデジカメを持ち歩いていないのに気づいた。「お父さんが持ってくるって言ったから置いてきたわ」と言い出す。持ってくるように念押ししたが、風呂につられて上の空のようだ。仕方がないのでビデオカメラを取り出すと電池切れである。乾電池はあるが使えないのも腹が立つ。周りを見回してもコンビにもない。「いいじゃないの、互いの目で見ればいいのよ」と妻はくったくない。
秩父側に抜けてループ橋を通り過ぎるまで見かけた人家は明かりが消えてひっそりしている。「コンビニどころじゃないわ、淋しい場所ね」と娘のぼやきが続く。「ここにアンタを埋めたら分からないわね」と妻が娘を脅かす。ふだん娘にあれこれ皮肉を言われてるからウップンはらしをしている。
ようやく、西武鉄道の秩父駅前でファミレスを見つけた頃は互いに空腹で無口になっていた。8時を過ぎているから入浴どころではない。「ここまで4時間もかかったわ、今日中に家に帰れるかしら」と娘が弱音を吐き、「あんなにカーブが多くて狭い道なのにお母さんは元気ね」と言い出すのも可笑しい。
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●メモ
【記録】
7月17日(日)15:40横浜発→首都高・中央道経由→17:00相模湖PA(休憩)→17:40勝沼→18:30牧丘(休憩)→19:00みとみ(休憩)→19:20雁坂トンネル→20:30-21:40秩父市(夕食)→22:20花園→高坂SA22:40-23:00(休憩)→0:40横浜着 400km