沼津あれこれ

2005/01/22 沼津で本屋めぐり




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 母の顔を見に息子と妻を連れて出向いた。この二ヶ月は母の入院や退院も加わり落ち着かない日々が続いた。息子の受験期が早めに終ったのが幸いである。

 沼津に出向いて本屋に立ち寄るのが習慣である。駅前の新本屋と駅北の古本屋のほかに御殿場の古本屋に足をのばすことも多い。郊外に古本屋が増えても、駅前の新本屋が減っていくのが沼津の本屋の傾向である。大型郊外店舗の中に新本屋が組み込まれているが、歩いて出向ける場所ではない。通り横町にあったランケイ社とマルサンで立ち読みして育った私には寂しいことだ。

 見て確かめ、買って読むのが私の本の買い方である。書評に振り回されず、興味に合う本を読むから偏りがある。古本屋で買うのは読み捨てて後悔しない類の安価な本である。古書集めには関心がない。

 今日は初めて入った古本屋で『新聞に見る静岡県の一〇〇年』(静岡新聞社、平成十一年)を半値で手に入れた。大きな文字と写真にひかれたまでだ。積み重ねたままにする類の本でも年表作成に使えるだろう。沼津で買い込む古本はこのてが多い。

 母の無事な顔を見て、息子を残して夫婦で駅前まで散策した。寂れる一方のかつての繁華街を抜けて仲見世商店街まで歩くのも寂しい。買物を済ませてマルサン書店に立ち寄ると妻は呆れている。学習参考書だけでなく、文学や地域に関するコーナーが昔どおりに残っているのが嬉しい。横浜の本屋になくなった地域の情報センターとしての本屋の味は残っている。

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