たかがクルマのことだけど
ドライバーの錯覚で起きるサグ渋滞
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運転していて呆れるのは事故でもないのに渋滞することだ。最近は「交通集中による渋滞」に慣れっこになったが、道路を拡幅しても解消しないのが不思議である。そこに「サグ渋滞」が加わるといっそう不可解になる。サグというのは窪地のことだが、登り坂や下り坂に気づかず速度低下する場所をさす。これはドライバーが勘に頼った運転をしている反映ではなかろうか。
サグ渋滞が起こりやすい場所は登り坂や下り坂に加えトンネルやカーブがある。東名高速なら大和トンネルやその先の綾瀬バス停付近、中央道なら元八王子バス停やその先の小仏トンネル、関越なら東松山や花園付近、首都高なら海底トンネル入口や代々木から新宿に至る大きなカーブである。
交通量が多いとか構造の欠陥で渋滞が発生するのは確かにある。でも、サグ渋滞を解消するために側道を作ったり、速度確認を促す標識や表示を加えてもいっこうに解消しないのは速度計さえ確かめず標識や表示を見ていないドライバーが多いのも一因だろう。
計器をこまめに確かめ、ミラーを使って周囲の変化を把握し、標識や表示を守ってクルマを走らせるのを忘れたドライバーに運転する資格はない。運転免許を持っていることと的確にクルマを走らせることとは違うはずである。サグ渋滞はドライバーのズボラさの反映だろう。クルマはドライバーが動かすことを忘れてほしくない。
【参考】
都内の渋滞の原因はニッポン放送取材班編の『浜崎橋はなぜ渋滞するのか?』(ニッポン放送、2006年)が参考になります。サグ渋滞もこれで知りました。設計ミスも随分あるようですが当分はドライバーが対応していくしかないようです。
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