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                        | ◎目次 ●べき論は不毛
 ●経験でチェック
 ●具体的にも限り
 ●変わりうる経験
 
 
 ■べき論は不毛
 
 私もそうだが事実と理想をゴチャマゼにしがちである。書いているときは気がつくが話しているときには混同に気づかない。経験は事実として語られるが、ホラやヨタを含んだ理想が混ざっている。
 
 「◯◯すべきだ」を口ぐせにする人が多い。事実を無視し現実を否定すれば理想が実現されるわけではない。ああすれば、こうすればの次にそれを達成する過程が控えている。べき論者はそれを不問にするか、他人まかせにして済ます。無責任な放言でかき回されるのも迷惑だ。
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 ■経験でチェック
 
 頭の体操は脳を刺激するために欠かせない。でも、その結果はチェックする必要がある。一言居士である私も理想を並べて楽しむこととそれが実現できるかどうかを区別する。
 
 互いの経験は「制約」のうえに成り立っている。その人にとって事実でも他人にはウソが混ざった事実でありうる。
 そのような偏った経験でも空理空論よりもマシだろう。各人にある「制約」こそ現実なのである。それを無視してあれこれ並べても絵空言であろう。
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 ■具体的にも限り
 
 文を書いたり、話すときに出てくるのは経験を具体的に示すことだとされる。でも、経験はそれほど明確なものではない。意識してとらえないと気がつかないものである。
 意識できないものをまとめるのは辛い。つまり、思いつくものを書いたり話すしかない。具体的とはその程度のものである。気負って書いたり話すものではない。
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 ■変わりうる経験
 
 経験は固定的ではない。過去の経験も、その人の成長とともに見直され解釈が変わるものだ。意識できる限りでの解釈や表現であるから変化しうる。
 
 そして新たな経験が加わると錯綜(さくそう)しあう。コンガラカッテしまい、その人を戸惑わせるだろう。
 
 個々の経験を記録するのは、意識の変化を時点時点でとどめる価値がある。自慢や卑下のためでなく、自分を振り返り明日に向かうバネとして使えばいいだろう。
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