21 聞き上手になる
◎目次
●説明できないモヤモヤ
●教え上手は聞き上手
●あいづちと質問
●話の中に宝物
■説明できないモヤモヤ
パソコンに限らず説明書では理解できないことがある。いわゆる「暗黙の了解」というやつで、当たり前のこととして記されないものだ。
たとえば、プログラムの命令(コマンド)を書くときに空白を入れるようなものである。初めてパソコンを買って説明書のとおりに操作しても動かないので文句を言ったら、誤植で空白が抜けていたのが分かりませんかと返答されたくやしさがある。
また、病院に出向いて症状を説明するのも面倒である。熱が出なくても胃や目の痛みはあるし、背骨や腰に影響する。何かを相手に伝えることはモヤモヤした気分が伴う。
■教え上手は聞き上手
名医は聞き上手である。話上手とは限らないが、患者に十分話させて適度に質問を加えて的確な判断をする。ヤブ医者は話に耳を傾けず、思い込みを患者に押しつける。
サポートセンターにも似たような面がある。説明書に書いてあることを繰り返し、参考資料をつけても無視した回答をする担当が多い。たまに、聞き上手な担当がいて、的確なアドバイスが出るくらいだ。
■あいづちと質問
分からないことを速やかに解決したいばかりに、夜中や早朝に質問の電話をかけたことも私にはある。相手の都合を無視した振る舞いは無礼である。
相談や質問は相手の都合を確かめて行なうことだ。そして、知りたいことをあらかじめ整理しておくべきである。
聞き上手の人の質問は的を得ている。自分が行なったことを要領よく説明し、相談相手の質問にも的確に答え、話の合間にあいづちも入る。
つまり、相談相手に答えてあげなくてはと思い込ませ、アドバイスをしやすくしている。
■話の中に宝物
相手の話を上手に引出し、その人が言いよどむことを健在化するのが聞き上手である。せっかちな私にはできないことだ。
でも、知識や技術の向上には聞き上手になることも欠かせない。ものの見方を変え、応用範囲を広げる機会である。
パソコンという機械の使い道は、文書清書や計算機だけに限らない拡張性がある。話の中に宝物があるのを忘れてはなるまい。
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