53 「四季の歌」を口ずさむ
ギターに挑戦
「はーるを/あいする/ひーとは /こーころ/きよき/ひーとー」という歌詞を覚えているだろうか。
誰が歌っていたか忘れたが、カレッジフォーク的な響きがする歌だ。
荒木とよひささんが作った『四季の歌』は弾きやすいから口ずさむ。
荒木さんは、「わらべ」という女の子たちが歌った『めだかの兄弟』や『もしも明日が・・・』の作詞もしている。
自由詩に慣れたわたしには定型詩は疎遠だけれど、ギターの練習にはそのての歌詞がなじむ。 物語化された歌詞には字余りが含まれてリズムを乱すもとだ。
この歌は、Am、Dm、Am、Dm、E7、Amのコードを繰り返すだけである。
Dmが押えにくいけれど簡単なコード進行だから覚えておけば応用範囲が広い。
ヘタクソが演奏技術を並べるのはやめるが、この歌詞にはハイネが出てきてやけに高尚である。異性の関心をひくためにペイネやハイネの愛の詩をかじったがゲーテやリルケは近寄りがたかった。
ま、教養に縁のない家族にはどちらでもいいことである。
とっくに忘れたが、ハイネには『ドイツ古典哲学の本質』という意外な著作が岩波文庫にある。
声が出せない歌をがなって家族に煙たがれているが、『四季の歌』は音域に無理がないから違和感がない。
プロテストソングとは違って歌う爽快感がある。
若い頃はプチブル学生のタワケ歌と思っていたのも恥ずかしいが、こういう歌をたまに口ずさむのも悪くはない。(2007/03/20)