3 楽器のチューナーも変わったね
ギターに挑戦
ギターを買ったらチューナーがおまけについてきた。音叉(おんさ)かと思ったら電池内臓でタバコとティッシュの中間の薄い箱である。説明書を読んでもさっぱりわからない。440という数字は周波数Hzのようだ。チューナー機能とメトロノーム機能をあわせもつようだ。説明書のキャリブレーションが何だかわからない。パソコンの取扱い説明書も慣れるまではてこづったが楽器の部品も部外者にはチンプンカンプンである。
昔は、笛や音叉を使い5弦の開放で音を合わせてから各弦の5フレットを押えてチューニングした。音感が鈍いし面倒だからそういうことは知合いにまかせていた。渋々自分でやったときにペグを絞めすぎて何度も弦を切って泣いた。今回は店にまかせたが、チューニングを頼みに何度も出向くのはみっともない。せっかくあるのに使わないのももったいないから家にある本で調べてもわからない。
わからないままでは癪なので本屋に出向いた。パソコンに手を出したころに聞くのがおっくうで本や雑誌を買い集めたのに似ている。楽器のコーナーは「やさしい」、「超かんたん」、「ちょっと」、「だれでも」のタイトルがついたものばかりだ。これもパソコンのキャチフレーズと同じである。といって、難解な演奏技法や高尚な音楽理論に手を出す気は始めから持ち合わせていない。簡単と難解の中間がないのもパソコンと似ている。また、運転するのに運動力学や構造を知らなくても十分というのにどこか似ている。そういうものにこだわってクルマ、無線、パソコンにはまったからギターだけはこの程度で済まそう。
今度買い込んだのはDVDもついている『聞いて・見て・弾ける! アコースティックギター入門』(シンコー・ミュージック、2006年12月)である。一緒に出向いた妻はまたかと呆れている。チューナーを使ったチューニング法だけでなく、5フレット・チューニング法やハーモニクスを使ったチューニング法も出ている。440はAの周波数だという。さっそくわたしのチューナーをいじってみた。解放弦ごとに表示される。例えば6弦はEの440である。きっちり合わせてみたがなぜか音がズレて感じるのは耳の錯覚だろうか。【2006/12/26】