「ねぇ、ケティ。そろそろお部屋に戻りましょう?」

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時々、リドル様は直接窓から部屋に戻って来る。
「その方が、ヴァンパイアらしく見えるわ」
なんて仰るのだけれど、いくらヴァンパイアでも、自分の寝室に忍び込むのは少々お行儀が悪い。
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旦那様の並ならぬ魔力のお陰で、館には四季がありながらも酷くゆるやかで、焦げ付くような太陽も、凍るような寒さもなく、
いつも穏やかな時間(とき)を保っている。
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リドル様は、よく静かな午後を居心地のいい居間で過ごす。
立派な食堂もあるけれど、ここの小さなテーブルで、奥様の作った美味しいお茶を頂くのが好きなのだそうだ。
奥様の寝室や大きなお風呂も、リドル様のお気に入りの場所の一つ。
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館の中を歩いていると、時々ふっと知らない場所に出ることもある。

美しい回廊、尖塔アーチの広間、どこに繋がっているのか判らない扉、ぐるぐる回る螺旋階段、見たことのない景色が見える大きな窓……。
館には不思議な場所が多く、リドル様も全ての部屋を知っているわけではないらしい。
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この屋敷のどこかにある扉が、直接魔界の居城に繋がっていると言われていて、
リドル様は時々地下室に蝋燭を持って捜しに行くが、今のところ発見できていない。
いつか見つけて旦那様をびっくりせるのが、リドル様の野望とのこと。
『ケティの手記』より
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(沢山の写真サイト様から、イメージの写真をお借りしました。ありがとうございます)
戻ルノ?
