*2006年12月のワタクシ。*
絶好の秋晴れの日曜日。母と鎌倉へ、紅葉見物に行った。
先月行った時は全然紅葉には早かったので、今回はリベンジ?絶好の見頃でした。
前回「ここは良さそうだ」と思ったので、今回も北鎌倉で下車、すぐ前の円覚寺へ。
JRの車窓から、すでに紅葉が見える。ホームに溢れた観光客が、そのままゾロゾロと吸い込まれて行く。
山門前の石段脇から、楓の紅葉が見事。我々同様、携帯で写真を撮る人も多い。
紅葉の撮影は意外と難しく、なかなか赤がキレイに映らない。
何枚も失敗してしまった。フィルムカメラでは、とてもこうはいかないな(ケチだから)。
円覚寺ですでに、かなり満足感はあったんだけど、次は線路を渡って東慶寺(駆け込み寺)を見学。
いかにも山寺、といった風情の美しいお寺で、四季おりおりに花が楽しめるようだ。見事な楓の木もあった。要チェック。→
お寺を一回りして、お昼を回った時刻なので、鐘楼のタタキに座ってコンビニおにぎりを食べる。文化財なのに、すいません(笑)。我々の後から3組、昼食に来て、「外で食べると美味しいわぁ〜」なんてやっている。日差しが心地良い。お尻がちょっと冷たいけど。
建長寺も紅葉は多そうだけど、前回人が多く道が狭くて閉口したのでやめて、途中から右に折れて浄智寺の脇を抜け(竹林がいい感じ)、ハイキングコースに入る。
母が銭洗弁財天へ行った事がない、というので、そちらを回って鎌倉へ出るルートを取った。
入り口に約30分、と立て札が立っていたが、これがけっこうな山道で、木の根っこがゴロゴロ飛び出してたり、登って降りて。若い子の団体が「ありえね〜」と笑っている。すれ違うスカートにブーツのお姉さん達は、明らかに不機嫌(笑)。喜寿を迎えた母も、健脚自慢だったけれど、今日はさかんに「また登るの、まだ続くの」を連発している。
20分ばかりで山道が急に開け、葛原岡神社の鳥居に到着。
ここから源氏山公園の中の道で、両脇に赤いサザンカの並木が満開で見事。こんな大量のサザンカは初めて見たかも。日当たりの良いベンチを見付けて、持参のお菓子と自販機で買った熱いお茶で一休み。
ここは昔一度花見に来た。サザンカの道を外れると、一面桜の木だらけで、季節にはそれは見事だ。
少し下ると楓の木立ちがあり、黒山の人だかり(笑)。←
そこを抜けるとすぐ、急な切り通しの舗装道路に出て、すぐ下が銭洗弁財天だ。
鳥居の下の岩壁をくり抜いたトンネルを通り抜けると、その先は人々でごった返している。知る限り、いつも。不便な場所なのに、お金がからむせいか?人気スポットだ。
正直、たいして見所のある場所ではないけれど、広場の奥の洞窟に入ると湧き水が流れていて、備え付けのザルをお借りして手持ちのお金を洗うと、10倍にも100倍にも増える、とか。
お札を洗ってる人も多く見かけるが、母と私はありったけの小銭だけにしておいた。金持ちにはなれないかな。
洞窟を出た所にお土産屋さんがあって、何やら騒がしいと思ったら、若い子達がリスにピーナッツを与えている。あちこちに「エサをややないで」と書いてあるのに!と一瞬憤ったが、勢い余って近付いて来るリスには思わず携帯カメラを向けてしまった。軟弱(泣)。
鎌倉ではここ何年か、このリス君達が問題になっている。
在来種の危機とはいえ、台湾産だからブチ殺せ、とはいささか乱暴な気もするが、無責任に食べ物を投げ与えるのはやはり、どうかと思うぞ。でも近付いて来られると、やっぱり嬉しいんだけど。うーん。
とにかく、捨てるな!そして逃がすな!!
ネットで拾った情報で、『かとうくみ』という人の水彩画展を見に行って来た。
土曜日の予定だったが雨模様なので翌日に延期。今日は行きの途中で晴れて、日差しが暑いくらい。
茅ヶ崎在住の友人R太(女性)と、江ノ島バス停で正午に待ち合わせ。
実家からだから、わりと近かったんだけど、色んなルートがあって、結局鎌倉から江ノ電に乗り、バス停まで12〜3分歩いて行った。
降車専用バス停を見付けて、側のベンチで待っていると携帯が鳴る。R太が来てるけど見付からない、と。しばらく携帯であそこだここだと言い合っていると、派手なサイレンを鳴らしてパトカーと消防車が何台も入って来た。火事か?
道の反対側にいたR太が見付けてくれて、展望台に登るエスカレーター(そんなモンがあったんだ!)の券売所へ行くと、「今事故でサムエル・コッキング園(灯台の建つ展望公園の名)は閉鎖されています」と断られてしまった。あらら。
見ると消防車が細い坂道を登って行く。
仕方ないので、先に昼食を食べる事にして引き返す。
バス停近くのカフェ風の店で、「マグロの漬けとトロロ丼」というのを食べた。シラスが名物らしいが、「シラス丼」ってあまり、食指動きません、ごめん。
食事の後、お茶を頼んでゆっくり飲んで、もう一度券売所へ行ったのは2時頃。何事も無かったように通された。
丘の上まで登るエスカレーターと、サムエル・コッキング園、展望灯台の全部が利用できるセット券が750円。
長いエスカレーターが4本ばかりあって、途中神社に立ち寄って登って行く形になっている。江ノ島は弁天様なんだそうな。一応お参り。
登り切ると、洋風の公園になっている。ちょうど大道芸をやってる人がいて、けっこうな人だかりができていたが、そこは軽くスルーして目当ての灯台へ向かう。途中椿の植え込みがあって、色々な名札が掛かっていたが、残念、まだ殆ど開いてない。
灯台は、想像したような白亜のシンプルな物ではなくて、ガラス張りのずんぐりしたタワー型。江ノ島って何度も来てるけど、ここまで登ったのって初めてかも、意外!
透明エレベーターで、展示場でもある展望室へ登る。
なかなかの絶景。待たされた間にせっかくのお天気が曇ってしまって、ちょっと残念だが、それでもかなり、ダイナミックな見晴らしだ。
エレベーターを芯にした円形の展望室。絶景をバックにして、あるいはエレベーターを背に、水彩画が展示されている。
多分閉鎖で待たされたせいもあるだろうか、物凄い人出で、作者らしき女性を遠目に見たが、近付きそびれてしまった(後で確認、やはり本人でした)。絵葉書の販売もあったらしい、しまった。
絵は、思ったより小振りな物が多くてB4程度?光が溢れ出して来るような、華やかな明るい色調。水彩画らしい、筆使いやぼかしの残る生き生きした画面。いいなぁ、水彩画。こんな風に描けたら気持ち良さそう…。
下りはラセン状に塔の周囲を回る階段もあったが、我々は迷わずエレベーターを使用(笑)。会場を後にした。
帰り道、行きにも気になっていたんだが、猫があちこちにいて、それがみんな、えらく丸っこい。
最初に草むらから飛び出して来た時なんか、一瞬タヌキ!?と思ってしまった(笑)。
観光客がエサを与えるのか?怖がらないので、携帯カメラで撮影。狙いを付けていると、他の猫がしゃがんだ私の足下に飛び込んで来て、地面に置いた鞄と私の膝の間で寛いでいた。
な、なぜそこまで他人に甘える?嬉しいけど。
もう一つ、行きから気になっていたのが、タコせんべい。
江ノ島名物の一つらしい。要するに薄っぺらいエビせんみたいな物で、タコなんだけど、店頭で焼いて売ってて、その作り方がスゴイ。生のタコを丸ごと鉄板で押し潰しつつ焼いて、ハイ出来上がり。
スゴイのでこちらの製造工程をご覧ください。
「食べ物のために行列なんてご免だわ!」というタイプの私ですが、このパフォーマンスには惹き付けられてしまって、R太を待たせて並んで買ってしまった。
お味は、やっぱりエビせんに近いけど、なるほどタコね、という、そのまんま。ちょっと塩辛いけど、焼きたては香ばしくて美味しかった!
ちょっとオススメ。
ところで、後日談。
あの大量の消防車、灯台で投身自殺未遂があったんだそうだ。
幸い途中で引っかかって無事だったらしいけど、じゃあ飛び降りたって事よね。
あの大絶景を、飛ぶかぁー………。
道理で短時間で入場再開されたし、小火の跡さえ(焦げ臭いとか…)見当たらなかったはずだ。
死んじゃいけません、皆さん。
R太と藤沢で別れ、その足で川崎へ。
大学時代の先輩(あ、R太も先輩だったっけ…)が、「ワインがあるよ」と呼んでくれたんで、今夜はお宅で宴会、という事で。
到着したのが5時半頃。
お手製のパエーリャ(サフランたっぷり!)にウドとリンゴのサラダ、ローストビーフ。スパークリングワインに赤ワイン。私が途中で買って来た当てずっぽうに選んだチーズ3種(わりと食べ易かった…ヨカッタ)とカキのスモークの缶詰。
途中TVで『ラスト・サムライ』が始まって、チャチャ入れながら見る。酒の肴に向く映画だ。(いえ、好きよ、私は。笑)
あんなに大量にあった食べ物も飲み物も大方無くなって、映画終了時刻までいると帰れなくなりそうだったんで、11時過ぎにおいとまをした。
で、こちらも後日談。
翌日、先輩と電話で話したら、「いつ帰った?」…記憶に無いんだそうな。
「トムが生き残ったのに腹立ててたのは覚えてるんだけど」。
うーん。つくづく楽しめる映画だ、『ラスト・サムライ』。
久々に、美容院へ行った。
調べたら、最後に切ったのが5/29だった。7ヶ月……ひどい。
その7ヶ月前に行った美容院は、実家の近所にある、おばさんがやってる店で、別に腕に問題は無いんだけど客より美容師のオバチャンが偉い感じの会話がちょっとイヤ。そして高い(と言うか相場なんだろうが)。
仕事場のポストに、近所の美容室の割引券が放り込まれていたんで、そこに行ってみた。
行こう行こうと思いつつ、なかなか思い切れず。美容院とかマッサージとか、人に触られるのが苦手…ましてや話しかけられたりも、凄いイヤ。
グズグズしてたら年末の混雑にぶつかってしまう。このまま年越しもしたくない。
で、勢いづいて電話して問い合わせて、2時間後に予約して、行った。
2時間後に予約させた割には、ものすごい混雑。
荷物入れるロッカーも空いてない始末。
しまった、今日は土曜日だった。
どうなるんじゃと思ったが、40分ばかりで名前を呼ばれ、行ってみたら「シャンプー台が空いてないのでここで濡らしますね」…いいけど、別に。
カットは比較的手早くやってくれたが、その間中私の髪が傷んでいるとかプールはやめた方がいいとか(髪が痛むごときでやめるか…ハゲるとかなら考えるけど)毛の生え方にクセがあるとか言われ続けてウンザリしてるところへ、カットが終わったのにシャンプー台が空かないと待たされ、シャンプー後カット台に戻ってもブロー係(交代した)がいないと待たされ、ブローにえらい手間取られ。ブローなんかどんなに丁寧にしてもらっても1回洗ったら絶対再現できないから、私的には時間の無駄なんだけど。
出来上がった髪型は、大嫌いなマッシュルーム(!)系、そう言えばこのところ、内巻き系流行ってる?頼んでないぞ、そんな事。
と、いう訳で、切ればそれなりにサッパリするんだけど(予想通り一度洗ったら全く別の髪型になってマッシュルームじゃなくなったけど)、割引券ももう一枚残ってるんだけど。いつもはこんな待たせない、とは言ってたけど。
あそこはもう行かないかな。
最近よく見かける「1000円カット10分間」っていうの、一度行ってみた事があって、シャンプーもブローもナシで本当にカットのみ、のサービス。
店員も愛想も無くて、その分余計なお喋りも無くヘアケア用品売りつけたりもナシ。
混んでいれば待たされるけど、カット台に座ってから立つまでは本当に10分間で済む。
なんとなく、「こんな事じゃいけない」と思って続けて行かなかったけど……、こういう店の方が、好みかも、私…。
立て続けに2件、懐かしい年上の方から連絡があった。
どちらもいわゆる“24年組"あたりの世代の、先輩漫画家さん、というか、昔アシスタントで使っていただいた事のある先生だ。
自分の仕事が入るようになってから、ご無沙汰続きで、ここ数年は年賀状のお付き合いになってしまっていた。
一件めは、電話で、「引っ越したから年賀状の前にお知らせを」。
気軽に「何処へ?」と聞き返したら、「金沢なの」エエ〜!?
ビックリ。確か金沢は故郷だとは聞いていたけれど。
サラリーマンの旦那様もあちらに転職先を見付け、借家の一戸建てに移り住んだという。
親戚の法事等で行き来しているうち、気に入ってしまったんだそうな。
仕事も現地で続けるそう。
曰く、「食べ物は美味しいし、物価は安いし、何より気候がいいのが嬉しいわ」。
金沢、というと雪国、寒い、というイメージを持ちがちだが、雪が多いだけで気温はそう下がらないらしい。「埼玉の空っ風は耐え難い」そうだ。なるほどね。夏はもう、絶対に過ごし易いし。
一人娘のお嬢さんの結婚もキッカケになったらしい。
うーん、なんだかちょっと、羨ましい。
金沢には何度か旅行で行ったけど、住むなんて想像もした事がない。
故郷に帰る、と言ったところで、私は横浜の過疎化が進む坂道だらけの住宅地。
遊びに来てね、と言ってくれたので、季節はいつがいいのと聞いたら、「それはやっぱり冬が最高、雪が綺麗よ」。
うーん。綺麗だろうけど、雪はちょっと、パス。
と、いう訳で、桜の季節に訪ねる約束をした。
桜の金沢。楽しみです。
もう一件は、メールが入った。「このアドレスはまだ有効ですか?」のタイトル。
ああ、すっかりご無沙汰してしまった。すみません…。
携帯電話でのマンガの配信、というサービスが始まっていて、その配信会社に紹介してくれる、というのが趣旨だった。
携帯の話もありがたいが(実際に仕事に繋がるかは分からないけれど)、思い出してくもらえた事が嬉しくて、メールのやり取りの後、思い余って電話をかけてしまい、久々にお話しをした。
なんと、うちの掲示板を時々見てくださってるそうだ。年賀状にURLを入れてるとはいえ、本当に見てくれてるなんて。感激。
それにしても、いつも思うのだけれど、この方の考えはいつも真面目でマッスグで、ついつい流されてしまう自分に気付かされる。
ちゃんと立ち止まって、しっかり見て、きっちり考えよう、と、いつも思いを新たにさせられる。
一年間、ただ遊んで過ごしてしまった。思い切り遊ぶならまだしも、その充実感も無い。
隠居してる場合じゃないな、と、先輩方と話して、改めて思った。
姉の運転で、母と3人で父の故郷の南足柄へ行った。
毎年、兼業農家の叔父達から、ミカンやサツマイモを大量に分けてもらっていて、父の生前は当然のごとく父が一人で運んでいたんだが、死後は姉や従姉妹のお姉さんが車を出してくれて、母を乗せて行く。
私も車の運転ができたら…と、思う今日この頃。
(ちなみに私はゴールド免許連続保持者である・笑)
昼過ぎに姉がワゴンでやって来る。乗り込んで出発した途端、気分が悪くなった。
車酔いなんて、そんなにする方じゃなかったのに。どうも体調、悪いなぁ。
座席を倒して横になれたので、かなり楽になったが、起き上がるとまた気持ちが悪い。
結局往復の殆どを横になって過ごしたが、お天気が良く海も富士山も綺麗だった。
道もさほど混んでいなくて、2時間ばかりで川の流れる父の田舎へ入り、「山」に到着。
叔父達3人が、すでに集合していて、焚き火をたいてミカンも用意してくれていた。段ボール箱に4つ程。
叔父達は「大根は今掘る」と畑に入ってどんどん引き抜く。ネギも小松菜も里芋も掘り返す。
ワゴン車の荷物スペースは、あっという間に一杯に。
シイタケも栽培していたのに、まとめて盗まれてしまったそうで、残骸を見せられた。おお。こんな小規模な農作物も、盗まれるのね。
サツマイモは他所の家から分けてもらうんだそうで、叔父の一人にバイクで先導されて細い山道を行く。
…私では一生、(仮に運転始めたとしても)通れそうにないな、この道。
毎年サツマイモを分けてもらってるというその家では、これまた段ボール箱3つくらいサツマイモを積んで、お婆さんが待っていてくれた。そして「古くなっちゃうから」と、またまたミカン、ネギ、さらにサツマイモを追加してくれて、「全部で二千円」うを。
車の後部座席を倒して積み込んで、なんだか戦後の闇市に出かける人みたいな(売る方ね)様子になって、帰って来た。
父の弟に当たる、叔父達は3人。元は7人きょうだいだったそうだが、私が知ってるのはこの3人だけだ。
それぞれに、どこかしら父に似ていて(当たり前だけど)、仲良く畑仕事して焚き火して。
父は庭仕事が好きで、晩年は家の狭い庭で盆栽なんぞに凝っていた。年末にはその狭い庭で必ず焚き火をして、近所迷惑じゃないかとハラハラした。山歩きが好きで、どこからか野草を採って来ては食べさせてくれた。(料理するのは母なので、「野草は下ごしらえが大変」と、よくぼやいてはいたが…。)姉の子達が二人共男の子だったので、木の実を採って食べさせたりして、けっこう尊敬されていたらしい(まだ小さかったからな)。
父は戻りたかったんじゃないだろうか。
田舎に買い出しに行った翌日は、父の5回目の命日。
そう言えば叔父達と、ろくに話もしないで畑仕事だけして帰って来てしまって、父の命日の話はいっさい出なかった(笑)。
来年が七回忌なので、また集まるんだろうけど。早いものだ。
それにしても、つくづく毎年思うけれど、クリスマスイヴの早朝に逝くとは。絶対忘れない日だよな。
母は、クリスマスのイルミネーションを見ると思い出して悲しいらしい。
母が午後から絵画教室だというので、午前中に墓参りに行った。
墓石が汚れたと言って、さかんにこすっているが、染み付いた汚れは取れない。
クレンザーか、歯磨き粉でも使えば少し落ちるかも、漂白剤とか。なんて事を話し、でも自然の汚れは悪い事ではない、と思う。
生きてる間も、そうキレイな所に暮らしていなかったし。
と、言ったら、「昔の事になってしまうのがイヤ」と言われた。
母が出かけて、一人で昨日持って来たイモを蒸し大根の葉を炒めて食べたりして、夕方プールに行った。
道の途中で帰って来る母に出会った。ケーキとローストチキンを買って来ていた。
夕食は、頂き物のポートワインを開けて乾杯。
父は下戸だったので、お酒っ気の無い家庭だった。いただき物のお酒類が、いつまでも残る。
収納庫を掘り返したら、何本かワインやブランデーが出て来た。
母はどうやら「イケる口」。これからゆっくり、いただいていきましょう。
と、ここ数年は、シンミリしたクリスマスイヴにならざるを得ない情況で、申し訳無いがちょっと気が滅入る。
毎年夜中にTV放送される『明石家サンタのクリスマスプレゼントショー』が、心のオアシスになってしまっている私…。やれやれ。
渋谷Bunkamuraのミュージアム『スーパーエッシャー展 ある特異な版画家の軌跡』と、忘年会。
朝から物凄い雨、と言うよりは豪雨。
幸い風はそう強くもなかったけど、約束してなかったら絶対出かけない(ドタキャンしようかと本気で思った)天候だ。
夕方5時の待ち合わせで、7時の閉館までに見切れなかった。最後は駆け足、もったいない。
入場するとすぐ、お姉さんが何か呼び込みをやっている。
聞き流して展示を見始めたら、同行の友人が「音声ガイド無料貸し出しだって」と言うので戻って借りてみた。
あちこちの美術館で、こういうシステムは見かけるが、だいたい有料なので借りたのは初めて。
“DS"というゲーム機なんだそうで、ヘッドフォンで音を聞き、手帳型の本体に液晶画面があって付属のペン型で操作。
これをいちいち聞いていたせいもあるが、時間のかかる展示だった。
なにしろエッシャー細かいし。(連れは今回がエッシャー初体験で、「頭おかしい」と言っていた。その通りだ。)
その上、この悪天候、しかも慌ただしいこの時期だというのに、すごい人出。
客層はさすがに?若い人が目立つ。いかにもなデザイン系学生風とか、こだわりタイプも多い。
そして皆、食い入るように見つめ、音声ガイドに真剣に耳を傾け、あれこれと感想や驚きを語り合う。
なんか、ものすごい、濃い空間であった。
入り口がまず、エッシャー的だまし絵空間を演出。ちょっとキモチイイ。
作品は初期の比較的写実的(しかしすでに偏執狂的・笑)版画から、エッシャーが愛したという南イタリアの風景画を経て、だんだん“だまし絵"へと向かう課程が分かり易く並ぶ。
バッハのファンだったというエッシャーが、バッハの曲を元に作品を作っていて(何がどうバッハなんだか全く意味不明)それを動画にしてバッハの曲と共に展示してある。会場に流れる電子音のバッハは、なるほどなかなかエッシャー的。
途中、タッチ画面で遊ぶコーナーがあって、面白かった。大画面に映ったエッシャー作品が、触れた手に従って動く、という物。エッシャーならでは、の楽しい企画だ。
音声ガイドは…、好みによるのでしょうが、私はもういいな。
ガイドで解説がある絵はだいたい絵の横に解説文が付いているし、内容もそんなに違わない(当たり前だ)。
そんな物を聞くよりは、文章で読んで、耳は他の客の声を聞いた方が楽しい。
ヘッドフォンもうっとうしいし。
いろんなエッシャーが見られますよ、という趣旨の展覧会だったと思うけれど、エッシャーはどこまでもエッシャーだったな、という、いっそ清々しい結論を見た。
一般当日1300円、1/13まで。
日テレ系の公式HPも、力入ってます。これで混んだのかな?
閉館時刻の19時に追い出されて、忘年会がてら食事を、と、友人のお薦めの魚の美味しい店に行ったら満員だった。
繰り返すが、この悪天候だというのに、なんなんだ、この人の多さ。
あまり探し回りたい環境ではないし、すっかり頭は「魚モード」に入ってしまった。
そう言えば、Bunkamuraからその店へ向かう途中、「渋谷で一番魚のうまい店」という看板をデカデカと表通りに掲げている居酒屋があった。「ウソだよねー」と笑い合ったが、そんな訳で魚を食べに行ってみる事にした。
名前は出さないけど、渋谷を歩く人なら絶対すぐ分かると思うな、その店。
それくらい臆面も無く目立っていたのよ。そういう所に本当に良心的な
美味しい店は無いと思うけど、雨だし。
靴を脱いで入ると、6畳くらい?狭い座敷に通された。よくある、掘り炬燵タイプの席が、4人×4で、先客が2組、すでに煙草の煙がもうもうと立ち込める。
3人とも吸わない(特に私は大の嫌煙家だ)から、一応店員に「禁煙席作ってないですか?」と聞いてみた。やっぱり、無い。「何言い出すの?」という顔の若い女店員。
せっかく細かく部屋が分かれているんだから、あとは割り振ればいいだけの事なのに。作ってよ、禁煙席。
ま、それはハナからあまり期待していなかったんですが、店員の対応とかもね、ある訳ですよ、好感度という点で。
そして、魚が渋谷一うまい店なので、まず刺身盛り合わせと生ビールを頼み、刺身を口に運んで「…これ片付けたら出ようか」。一緒に頼んでしまったゴーヤチャンプルーも水っぽくて全然苦くないし(でも完食)。
テーブルには、なんだかやたら調味料が置いてあって、見たら“抹茶塩"“梅塩"なんてのまであった。いいけど。
40分かそこらで会計済ませて出ようとしたら、靴仕舞い込んで出てないし。結構高いし。
やれやれ、また雨の中歩くのか、と店を出たら、店員が追って来た。
何事かと思ったら、セロハンにくるまれた赤いバラが2輪。「女性のお客様にプレゼントです」。思わず吹き出してしまった。
いえね、私、バラは好きですよ、赤いのは特に。でもこの雨で荷物増やしたくないし、まだ8時前だから他の店に行くし、バラ、可哀想。
サービスの方向、完全に間違えとる。
なにしろ凄い雨なので、すぐ側の沖縄料理屋に飛び込む。
ここは、なかなか。雰囲気も店員の態度も、食べ物も。だいたい揃ってるものよね、お店って。
ゴーヤチャンプルーをここでも頼んで、ささやかな意地悪気分。七輪で焼き肉なんてのもあって、泡盛も美味しくて、やっとご機嫌が直った(笑)。
近頃お酒を飲むと眠くなる。あ、前からか。
で、三件目はお茶にして、ドリンクバーと、よせばいいのにケーキ!美味しかったけど…いかん。このところまた、すっかり太りモードになってしまって。
正月開けたら、またダイエットいたします、取りあえず目標、-3kg。
帰り道、雨は一向に衰えを見せず、最寄り駅から歩き出したら空が光った。
うわわー。雷!家に帰り着いても、しばらくゴロゴロ鳴っていた。
12/31
年末年始は実家で母と二人。
28日には戻ろうと思っていたのに、年賀状作成に思いの外手間取ってしまい、29日にズレ込んでしまった。
たまにしか使わないプリンタがインク詰まりとインク切れで思うように動かず、加えてもう何年もええかげんな住所録を使っていたので、ちゃんとMacで整理しようと住所録ソフトを入れてデータを打ち込んだりして、これまた意外に手間がかかり、おまけに一年間殆ど描かなかった絵を描くのにえら〜く手間取って、やっとの事で下絵を描いたが思うようにプリンタが動かず悪戦苦闘。8割方刷り終わったところで用紙設定が間違ってた事を発見。ごめん、もう、このまま出す。
プリンタで印刷した葉書を持って実家へ行き、宛名書きは手書きにして、投函したのは30日。ああ、今年も元旦到着は望みナシだ。
仕事もしてないのに、どうしてこんなに遅くなってしまうんだろう?
去年の年越しがダレダレで険悪で最低だったので、今年は少し早めに取り掛かって、曲がりなりにもいい気分で新年を迎えよう。今年は仕事も無くて余力も時間もあるし。
と、思って色々頑張ったんだが、やっぱりダメでした。
まあ、今年の栗きんとんはナカナカの出来だったから、よしとしますか。
そうそう、年末になると必ずある、抽選会。
11月生まれの姉の誕生プレゼントを探して横浜駅西口をさ迷って、やっとの事で見付けた、ピンクハートのペンダントと、同じ店で気に入ったので母へのクリスマスプレゼントに買ったテントウムシのピンタック。
抽選券が一回分と、10枚で1回の補助券が3枚。
どうせ並ぶなら、もう1回くらいガラガラしたいな、と思って地下街を歩いていたら、素敵なショートブーツが目に飛び込んで来た。一足だけの半額セールで、サイズはピッタリ。即買い、チケットは3回分と、補助券1枚になった。
補助券は無駄になるかな、と思いながら、長蛇の列に並んでいると、前に並んでいた老婦人が急にくるりと振り向いて、「補助券7枚あるんだけど、使いません?」。あら、太っ腹。今日は抽選会、最終日だから。
「私、補助券一枚しかないので、いただいても使えません」と言うと引っこめた。
列と抽選会場の間には4歩くらいの間が空けてある。通行人のためらしい。いよいよ順番になって、前の老婦人が係員に誘導されてその道を渡った時。
通路を歩いて来たおじさんが、突然「ホイ!」と言いながら、私の目の前に補助券を差し出した。
え?あ?なに?くれるって事?「ありがとうございます」と口に出た頃には、おじさんは歩いて行ってしまって後頭しか見えなかった。
見ると補助券は3枚。
押し止めようとする係員に「あの人に用があります」と断って、さっきの老婦人に補助券を渡しに行った。
「あらまー」と言って受け取る老婦人。
列に戻りながら、「これで(大当たりの)鐘が鳴ったら、ちょっと悔しくなるかなぁ」と、ふと考えた。
ま、そんな面白い事にはならず、たいした物は当たらなかったようだけど。
私も3回ガラガラやって、チョコレート1つとポケットティッシュ2つもらって帰りましたよ。