銀行襲撃

 鈴木健二はついに銀行から大金を引き出す事を決起した。
サングラスにマスクを掛け、隣町の葵銀行第2支店へと足を運んだ。
  玄関の自動ドアをすり抜けると、健二はカウンタの前を見回した。カウンタ前の行員がいっせいに健二を見ていた。
 健二の前に座っていた色白のすらりとした女性行員がかわいらしい微笑を浮かべた。
「いらっしゃいませ」
 健二は押し殺した声で、胸ポケットから拳銃を出した。
「ねえちゃん、金出せや」
 女性行員の顔が青ざめた。
「は、ははあい。では、通帳と印鑑もお出しくださいませ」
 健二は頭をかきながら、鞄に拳銃をしまうと、通帳と印鑑を探した。

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