光学系の理論的空間分解能はレイリーの分解能を使うと、 ε = 1.22 λ / D [ rad ] λ:波長 D:口径 であらわされ、これを結像面でのサイズに置き換えると、 δ = f ε = f 1.22 λ / D = 1.22 Fno λ f:焦点距離 Fno:F値 となり、波長が決まれば星像サイズ(分解能をサイズとする)は口径に無関係にFnoで決定される。 地上では大気のゆらぎが波面を乱すため理論値よりも膨らんで結像するので、シンチレーションの角度を2秒角度とすると、さらに δ’= f tan(2”) だけ星像サイズが膨らむ。 よってシンチレーションを考慮した星像サイズの式は次のように表すことができ、 δ = δ + δ’= 1.22 Fno λ + f tan(2”) 可視域で撮影するときのCCDの平均波長(波長域:400〜700nm)550nmにおける像面上の星像サイズは δ = 0.671 Fno + f tan(2") となる。 さらに収差を考慮すると、Fnoが明るいほど設計・製作上収差補正が困難になり星像が膨れるが、Fno4.0より暗い望遠鏡では十分収差が補正されていることが多いので、Fno4.0より暗い場合について計算してみると次のような結果となる。
星の形を滑らかに表現するにはピクセルサイズが星像サイズよりも小さい必要があるので、星像サイズの半分となるピクセルサイズを1つの目安としてCCDを選択するとよいでしょう。 2003,May 21st Astronomy TOP |