検証(星雲バージョン)
星雲バージョンのS/Nをもとに恒星バージョンと同様にして露出時間を求めると、露出時間比は次のようになります。
Red Exp. = 1
Green Exp. = 4
Blue Exp. = 1
比較のために前回同様、同じ露出時間比タイプとRGB感度比タイプを用いることにします。比較する3つの露出を表にすると次のようになります。露出時間はきりのいいようにとってあります。
Red Green Blue
K: 2分 8分 2分 合計時間12分
J1: 3分 3分 3分 合計時間12分(同露出時間比)
J2: 7分 3分 2分 合計時間12分(RGB感度比)
左からK法、J1法、J2法
一見してK法が最もS/Nの高い画質であることがわかります。これは先に説明したように肉眼は緑にもっとも敏感に感じるので、緑でもっとも露出時間をかけS/Nを高くして撮影した結果です。J1もJ2も緑の露出時間が同じなので画質は同じように見えます。
J1もJ2もKほどそれほど見劣りはしませんが、同じ画質感を得ようとすると、露出時間は倍以上必要になります。露出比を上記の様に設定すると、画質の向上または露出時間の短縮につながります。。
結論を出すと、露出時間比は最初のシミュレーションから求められた露出時間と同じで次のようになります。
Red Exp. = 1
Green Exp. = 4
Blue Exp. = 1
RGB法では思ったより良く写らないと思われがちですが、それは露出の設定が適切でないためにおきるものです。RGB法は基本的な撮影法であるだけでなく、自分のフィルタ選択を直接発色させる方法です。RGB法でカラー合成する場合は感度比ではなく、緑に露出時間を重点にして撮影するのが適切な露出の選び方です。
1999,5,28
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