第73夜 タイタニックより危険な客船「ミシシッピー殺人事件」
いろんな意味で有名なゲームである(まあ「たけしの挑戦状」と同じ意味合いで、
ということなんですが…)この「ミシシッピ殺人事件」ですが、
当時アメリカのゲームに憧れるゲーム耳年増だった僕にとっては、
けっこう期待のゲームだったのです。
当時の海外ゲーム情報誌では、そんなに評判悪くなかったような気がするんだけど。
もともと推理物好きでもあり、その頃は推理アドベンチャーゲームも少なかったものですから、
期待しながらスタートした記憶があります。
ミシシッピ川を下る客船で起こった殺人事件を
主人公のチャールズ卿と助手のワトソンが解決していくゲーム、
のはずだったのですが…
し、しかし…なんじゃこりゃ!!金返せジャレコ!!
というか、このゲーム推理以前の問題を抱えまくっていたのです。
まず、歩くのが激烈に遅い主人公。移動するだけでイライラします。
しかも、変なアクションの要素が取り入れられていて、部屋に入ったとたんに、
どこからかナイフが飛んできて即死!
しかも、移動があまりに遅いために何度やっても、そこで即死。
それ以外にも他の部屋に入ったらいきなり落とし穴で即死!
これでは、事件を解決する人というよりは、むしろ狙われている人です。
おまけに、助手のワトソンは、何を尋ねても「それはできません」の連発。
なんのための助手なんじゃお前は!
客船という密室での事件、というシチュエーションは、
けっこう魅かれるものがあったんですけどねえ…
そういえば、客船での推理もの、ほかには「黄金の羅針盤」なんてのもありましたね。
アメリカではけっこう人気があったゲームらしいのですが、
これってほんとにアメリカ版の「ミシシッピ殺人事件」と同じもの?
それとも、ジャレコの移植の問題?
まあとにかく、僕の中では「オルリー空港殺人事件」と並んで、
史上最悪の推理ものの一本です。
覚えているのは、ナイフがかわせなくて泣きそうだったことくらいで。
というか、避けられるの、あのナイフ?