第126夜 限りなく自己満足な名探偵…「ファミコン探偵倶楽部〜消えた後継者」


 ディスクシステムの歴史に残る名作推理アドベンチャーゲーム。
今回、「ファミコンミニ」で、久々にこのゲームをやったのですが、ものすごく懐かしかったです。
懐かしの「しばらく おまちください」も再現されていましたしね。
 それにしても、このゲーム、今遊んでもけっしてつまらなくはないのですが、
やっぱりけっこうアラが目立つのも事実です。
 表示は全部ひらがなだし、昔のアドベンチャーゲームの特徴であった
「フラグ立てが露骨」という印象も強い感じです。
 何度「どうしてそのコマンドなんだよ!」とツッコミたくなったことか。
しかも、昔は「ばしょいどう」するたびに、ディスクのロード時間があったわけだし。
このゲームは行き詰ると、とにかく「コマンド総当り作戦」をやらなければならず
(しかも、あんまり関係なさそうなコマンドを繰り返すことが必要なシーンもあったりして)、
頻繁に移動するたびにディスクをロードしていたのには、かなりイライラさせらたものです。
なかなか先に進めないときはなおさら。

 とはいえ、このゲームのなんともいえないおどろおどろしい感じとか、
どこかで聞いたことがあるんだけど、妙に続きが気になるストーリーとか、
うつぎせんせいは、結局どうしたんだ!というところとか、
あれだけ引っ張ってきたわりには、最後は意外とアッサリしてるな、とか、
やっぱり「記憶に残るゲーム」ではあります。
ほんと、設定とかストーリーとかは、「ポートピア」+「オホーツク」÷2、
って感じなんですけどねえ。
 当時は、「前編」と「後編」に分かれていて、とくに前編なんて
「もうこれで終わりかよ…」と思ったものです。
今回2000円で前・後編をまとめて遊ぶと、
「まあ、懐かしさもあわせて、これで2000円なら許せるかな」というレベルだったし。
それにしても当時はパソコンで遊べるアドベンチャーゲームとファミコンのものとでは、
だいぶグラフィックのレベルやボリュームは違っていたのだなあ、
ということを思い出しました。

 あと、今回やり直してみてあらためて感じたこと。
 「名探偵」っていうのは、結局関係者が殺され尽くしたあとに名推理を発揮するので、
つくづく役に立たないですよね。もっと予防的に働いてくれないと、
「○○連続殺人」なんて、そもそも、連続させること自体が問題なのではないかなあ。
 それと、迷路で久々にマッピングしました。子供騙しだと思ったら
(そもそも、前にやったときは僕も子供だったんだけど)、けっこう迷いまくったので。
 ほんと、今の「ハマらないようにしてある過保護ゲーム」と比べると、
昔のゲームってプレイヤーを突き放しまくっていたものです。