午前11時。
皆は月光のミーティングルームに来ていた。
キリサキに誘われて支部長会議に参加するためである。
なんでも、今日は「面白い議題」とやらがあるらしい。予定では「異貌軍動向について」となっていたが、別の案件でも出てきたのだろうか。

風月@GM:@
広い部屋にはジャギとキリサキの2人のみ、カンザキとカガリビは電話回線で参加のようだ。『ぼいすおんりい』と雑に書かれた段ボールとスピーカーセットが2組置いてある。

風月@GM:@
「皆さん楽にしてもらっていいですよ。紅茶とコンビーフを用意しますね」

朝からその組み合わせはどうなのか。
横で緑茶をすすっていたジャギの茶菓子を横領しつつ、皆も席に着くのだった。

風月@GM:@というところからスタートです。
ルナ:(やっぱりコンビーフなんだ…)
イオン:ハイリ>紅茶にコンビーフってどうなのかな(
風月@GM:キリサキ>(高そうな優雅なデザインのティーカップにこれまた優雅にお茶を注いでいる、結構高低差があるのに飛沫1つ飛ばしてない辺り無駄に研鑽されているようだ)
風月@GM:キリサキ>コンビーフは万能なので何にでも合うのですよ(良い笑顔)
イオン:コンビーフへの信頼があつすぎるの(
ルナ:まあ、いただきますけども…(
風月@GM:キリサキ>どうぞどうぞ
風月@GM:キリサキ>さて、揃ったようですし会議を始めましょう(通信回線のスイッチを入れながら)
イオン:ハイリ>(会議室の冷蔵庫からマヨを持ってきて混ぜてる)
ルナ:(紅茶こくこく)
イリナ:……何のお肉?(コンビーフ食べて?マーク浮かべてる)
風月@GM:キリサキ>ふふふよく聞いてくださいました。ビーフと言ってもこの世には数千という種類があるのですが、今回の原産地はソレイユの霊峰で特別な牧草を食べて育った虹色の牛と言われる(以下略)
風月@GM:ジャギ>誰かあいつの口にコンビーフ詰めて黙らせてくれ(
イオン:ハイリ>キリサキのくれるコンビーフって、普通に買うとやたら高いんだよね。(コンビーフのマヨあえをキリサキの口に押し込む)
風月@GM:キリサキ>もがががが(
イリナ:好きなんだね、これ(
ルナ:ちょっと好きすぎるレベルでね(
風月@GM:キリサキ>(ごっくん)5000年近く欠かさず食べる程度ですよ
風月@GM:キリサキ>(こほん)まず本日の議題、「異貌軍動向について」です。これは比較的落ち着いていると言えます
風月@GM:キリサキ>鋼鉄将軍の喪失、先代撃墜の復活阻止、クロギリの討伐、これだけ続けばさしもの異貌軍も戦力低下は否めません。よって今後しばらくは戦力増強に努めると思われます。なので……
風月@GM:ジャギ>攻めるなら今、ってことか(野獣のような獰猛な笑みを浮かべ)
イリナ:(嫌な予感がする)
風月@GM:キリサキ>そうです。今後、月光は異貌領に逆侵攻をかけます。しかしその程度はバルバロイ辺りが予測し、対抗策を打ってくるでしょう。何も考えずに突っ込めば逆に罠に嵌められる
風月@GM:キリサキ>そこで何か異貌軍の裏をかき、侵攻を行いやすくする奇策が必要です。本日はその案を募りたいと思います
風月@GM:キリサキ>(ホワイトボードを引っぱり出し)囮、情報戦、スパイ、ハニートラップ、なんでも構いません。ブレストでいきましょう
風月@GM:キリサキ>ちなみにオオガワラ家さんから臨時の資金提供がありましたので、資金面は問題ありません
ルナ:侵攻のための奇策ねぇ…
風月@GM:キリサキ>異貌軍の目を反らす何か、ですね
イオン:ハイリ>面白そうだね。うちの宗主にいいお土産話ができそうだ。
ルナ:なるほどねぇ…うーん…
イオン:でも異貌側に侵攻をしかけるにしろ、まずはどの辺とかって決めてるのー?
イリナ:うーん…胃薬の流通を止めたら、バルバロイが弱ったりしないかなぁ…(
ルナ:ないともいえないのがなんとも(
風月@GM:キリサキ>可能ならばカオスの異貌駐屯軍を撤退させたいですね、次点でラクザ
イオン:ハイリ>カオスをどうこうできればだいぶ大きいね…。そうだなあ、真っ向からの勝負は物資の消費が激しいだろうし、もう少し別の手が良いだろうけど。
風月@GM:キリサキ>魔王のパーツを抑えるのは優先事項です。最近格が落ちたように言われがちですが、先代撃墜と同じく敵方に取られると一気に勝負を決められる可能性がありますからね
ルナ:そうだねぇ…常套手段だと別の所を攻めるように情報を操作したりして誘導したり、かな
風月@GM:キリサキ>イリナさんの案は成功すれば効果がありそうですね。ストックで
風月@GM:キリサキ>なるほど、ただ情報だけだとコクセツザンの砦から進行方向が違うことがすぐにバレてしまいますね。囮部隊を用意するか、先にコクセツザンのリロルを撃破する必要があります
ルナ:だよねー…どっちにしろそれなりのリスクはありますね
イオン:ハイリ>囮部隊も命の危険があるし、リロルを撃破できるなら苦労しないって所だもんね。
風月@GM:キリサキ>ふむ、ですが別動隊としてカンザキ支部長にコクセツザンに出てもらうのはありですね。揺動だけであれば大きな戦力は必要ありません。この状況ですし余程怒らせない限りは深追いしてこないでしょうし
イリナ:マリー>囮部隊は極力直接戦わない新人さんたちの大軍を送って、少数精鋭で、多人数戦闘に特化した部隊を別に組んでカオスを奇襲するというのは? 勿論リスクは高くなりますが…
イオン:ハイリ>なるほど。今までこっちから打って出ることは少なかったから、引っかかりやすいかもしれないね。ラクザはさすがに、深部過ぎておいそと手は出せないけど。
ルナ:うん、悪くないんじゃない?多人数戦闘向けのメンバーは…誰がいたかな。
風月@GM:キリサキ>良い案ですが、もう一声欲しいですね。カオスはあちらも精鋭を集めていますから、少数で押し返すには時間がかかります。その間に増援を呼ばれるのが厄介です
なにか相手をかく乱するような……(皆をじーっと見つめて) そうか、なるほど

イリナ:マリー>何故でしょう、とてつもない墓穴を掘ってしまったような気がします(
イオン:ハイリ>南無(
風月@GM:キリサキ>コクセツザンを揺動すれば、カオスは応援をラクザから呼ぶしかない。逆に言えばラクザで何かあればラクザは応援をカオスから呼ぶしかない……
ルナ:いやな予感がするね(
風月@GM:キリサキ>カガリビ、ジャギ支部長、各支部の精鋭を集め4個小隊から成る中隊を編成してください。範囲攻撃に特化した者を集めると良いでしょう
風月@GM:キリサキ>カガリビ支部長は残りのメンバーを使って揺動部隊を編成してください、リロルから逃げられるよう退路の確保もお願いします
風月@GM:@ミス カガリビ支部長→カンザキ支部長
ルナ:本格的にやりあうって感じがするね。
風月@GM:キリサキ>諜報部には月光がコクセツザンに大侵攻する旨を流布するよう伝えておきます。沈守・多藝坂機関にも協力要請しましょう
風月@GM:キリサキ>そして皆さんにはちょっと道案内をお願いします
ルナ:ちょっと?(
イオン:ハイリ>頑張って(
風月@GM:キリサキ>ええ、ちょっとラクザまで(まるで隣町にお買い物にでも行くような口調で)
ルナ:ちょっとで行くところじゃないような(
イリナ:ラクザって…危ないところだよね?(
風月@GM:キリサキ>あの街に潜入したことがあって、かつ潜入してもナチュラルに人間と気付かれない皆さんであれば大丈夫ですよ(
ルナ:異貌の領域の中でもトップクラスに危ないところだね(
イオン:完全に回りが異貌のみなの(
イリナ:いや(
風月@GM:キリサキ>この世で一番危ない所はどこかと聞かれたら、少なくとも東方の人たちは真っ先にラクザかカオスって言うでしょうね(
ルナ:できればもう少し安全なところに行きたいんですけど(
イオン:ハイリ>危険な場所で死ぬ可能性が低い身の上を呪うと良いよ(
風月@GM:キリサキ>うーん、皆さんはそこまで1対多に特化しか能力というわけではないですからね。他と言うとリロルと遊んでもらう方面になりますけど、どっちが良いでしょうか(
イオン:ハイリ>けどまあ、今の時期やるにはいいと思うよボクも。異貌側の戦力の低下に加えて、鋼鉄将軍の後釜も現状はいないようなものだし
イオン:どっちもいやっていうのはダメなの?(
イリナ:お布団の中がいいです(
ルナ:こたつの中がいいな(
風月@GM:キリサキ>そこは人類の存亡が掛かったイベントだと思って協力してもらえると嬉しいですね(苦笑しながら) おそらく皆さんの協力がないと私は死ぬことになりますし
イリナ:うー………終わったら長いおやすみとスイパラの年パスくれるなら…(
ルナ:まあ、断れないのはわかってましたよええ…(遠い目)
イオン:ハイリ>ちょっとキリサキ、この子達その手の脅しは効くんだから手加減してあげてよ。
風月@GM:キリサキ>ええと、ジャギ支部長、10日間ぐらい休みを取れないですかね。……そこを何とか、1週間だけでも(交渉中)
イオン:頑張れなの(
ルナ:よろしくお願いします(
風月@GM:キリサキ>ははは、分かりました、少しばかり焦ってましたかね。……あ、ジャギさんOKですか、ありがとうございます! イリナさん休み出ましたよ、永年勤続休暇の前借という形ですが(
イリナ:えいねんきんぞくきゅうか……?
イオン:ちょっとジャギの毛毟るの(
ルナ:よくないものを前借りしてる気がする(
風月@GM:キリサキ>とにかく長いお休みです(
風月@GM:ジャギ>雑草みたいに毟んなっ!? 一度抜けたら中々芽が出ねぇんだからっ(
イリナ:嫌な予感がするけど、お休みが出るならまぁ…(
イオン:まだ芽が出ると思ってる辺り往生際が悪いの(
ルナ:まあ、仕事の見返りは確保できたね、どうにか(
風月@GM:キリサキ>ふぅ、皆さん毎度すみませんね
ルナ:慣れたくないけど慣れました(
風月@GM:キリサキ>私は――ラクザの異貌軍本部に単独で襲撃します。できれば撃墜の首を取りたいですが、そこまでは無理でしょう、ですが足止め程度は必ずや
イオン:ハイリ>総大将のすることじゃないと思うんだけどなあ
風月@GM:キリサキ>皆さんは私をラクザに届けた後、その混乱を尻目にカオスへ走ってください。そして異貌を装って「ラクザが襲撃された」とカオスの異貌軍に伝達して欲しいのです
風月@GM:キリサキ>事実ですから、カオス軍は援軍を出すか動揺をするはず。――そこを叩きます、精鋭部隊にて
イリナ:そうなると、異貌のきぐるみとか用意したほうがいいかも。
風月@GM:キリサキ>総大将だからこそ一人で襲撃しても揺動になるのですよ。敵も私を見て1人で来るとは思わないはずですからね
ルナ:だいぶ無茶なことやるつもりですね。 で、着ぐるみかぁ。イリナさん作れる?(
イオン:ハイリ>あー…じゃあ、ボクはキリサキについていくよ。アビスのいちメンバーとして、ラクザの実情調査は必要だし、そのついでに。
ルナ:がんばってハイリ。生きて。
イリナ:異貌の皮と時間があればかなり精巧なのが出来ると思う。異貌は散々見てきたから、イメージは出来るし(
風月@GM:キリサキ>おや、それは心強いですね。貴女が居れば相手が魔王でも倒せる気がしてきました
イオン:ハイリ>まったく、宗主って生き物はどうしてこう、困った人ばっかりなのかな。下の苦労も少しは分かってよ?
ルナ:それは相当リアルな着ぐるみになりそうだね( そしてこう、ハイリって上司に恵まれない体質だよね(
風月@GM:キリサキ>ふふふ、まさかナガセさんと肩を並べてしまうとは、これは反省しないといけませんね
イオン:ハイリ>反省する気があるなら無事に帰らないとね。……というわけでキリサキとラクザ行くんでよろしく、と。(メール送信)よし、これで許可はとれたよ。返信きてないけど(
風月@GM:キリサキ>ええ、反省するためにも生きて帰りましょう、必ず
ルナ:それで許可とれたことになるんだ(
イリナ:マリー>事後承諾ですね(
風月@GM:キリサキ>あの上司にしてこの部下ありとちょっと思いました(
イオン:ハイリ>失礼な、ボクだってちゃんと上司の意向を聞いた上で決定しようと思った時はちゃんとした連絡するもの(
風月@GM:@そんなことを話していると、昼休みを注げるチャイム放送が流れ始めた
風月@GM:キリサキ>おっと、今日はこの辺りですね
風月@GM:キリサキ>異貌の皮については手配してみます。作戦行動は近いうちに連絡しますので今は英気を養っておきましょう
風月@GM:@
風月@GM:@というところで今日は切りましょうか、お疲れ様でしたー