風月@GM:@
エイルとテッサが派手に打ち合ったクレーターからコート一つ分移動し、今度はルナとワカメの魔術師組の試験が始まろうとしていた。
相手はもちろん真紅の外套を羽織った女性、実に楽しそうな笑みを浮かべている院長先生だ。
ジミー氏は早速テッサの後ろに避難している。

風月@GM:@
ロゼ・ヴェール。
ニコニコ笑顔でほんわかした感じの中年女性だが、その実国立魔術学院の院長兼「懲罰隊」の総督として恐れられる存在である。
ただし実力はあまり知られておらず、ルナやワカメでも"べらぼうな魔力のおばさん"以上のことは分からないのが実際である。
それ自体、懲罰隊から逃れられた例がほぼ無いという実績の照明に他ならないのだが。

風月@GM:@
「それでは、授業を始めましょう」

風月@GM:@
笑顔が消え、真剣な面持ちでロゼが取り出したのは、一本のストロー。赤と白のストライプだ。
その先をペンタ君型のプラスチックの小瓶に浸し。フッと、一吹き。
手のひら大のシャボン玉を作り上げると、それを人差し指の上にフワフワと”浮上”させる。

「このシャボン玉を割って御覧なさい。できれば魔術を使ってほしいけど、手段は問いません」

風月@GM:@
ロゼは笑みを浮かべる。
そこにいつものフワフワした雰囲気は微塵も無い。
それは、口の端を釣り上げて嗤う、悪魔の笑み。

風月@GM:@
「だって、私も手段を選ばないもの」

風月@GM:@
〝紅き疾風の〟ロゼ。
教員紹介の冊子に書かれていた違和感ありすぎな二つ名の意味を、生徒二名は今更ながら納得した。

風月@GM:@というところからスタートです
ルナ:(逃げたい)
風月@GM:ワカメ>(逃げたい)
イオン:ハイリ>お墓には何供える?(
風月@GM:ロゼ>うふふ、逃げずにクリアしたら特別に風魔学の単位を1つあげちゃうわよー
ルナ:今は単位より命がほしいですけど…やるしかないんだよね(詠唱紡いでジャックランタンを3つ召喚し)
イリナ:頑張ってー!(お菓子片手に観戦)
風月@GM:ワカメ>ルナ、可能な限りサポートするけど、僕が直接割るのは難しそうだ。頼んだよ(実力と中の人的に)
イオン:ハイリ>ボク達も全力で実況サポートするから頑張って(
ルナ:頑張るよ…
風月@GM:ロゼ>外野の皆さんは可能な範囲で被害を抑えてくれると助かるわ。ちょっと手加減できないかもしれないから、楽しすぎて(にっこり)
風月@GM:ロゼ>それじゃ、始めますよ(古びた樫木の、いかにも魔術師と言った風体の杖を一振りし)
ルナ:こわい…あ、イリナさん、ちょっと針貸してくれる?
風月@GM:ロゼ>(ロゼの周囲から音が消える。同時に、細かいチリやごみのようなものがその周囲を高速でうずまきはじ渦巻きはじめるのが見て取れる。何らかの風系の魔術だろう)
イオン:ハイリ>わあ怖い(ちまちまと結界の準備だけ始める)
ルナ:お、お手柔らかに…(剣とジャックランタンを構え)
風月@GM:ロゼ>——(微かに、足元がざわつく感じがする。
そう知覚した瞬間爆発的に<上昇風>が発生し、2人の身体を天井に叩き付ける程の勢いで巻き上がる。とんでもない起動速度だ)

イリナ:針?これでいい?(60cmほどの針と5cmほどの針を召喚して)
ルナ:うわっととと!うんそれで!(針を騒霊で受け取りつつ上昇風に巻き上げられながらも、さらに騒霊でバランスを取って足から天井に”着地"しようと)
風月@GM:@ワカメが天井にめり込み、ルナが流石の制御力で着地する。ダメージはないがロゼからは少し遠くなった、彼我の距離は25m程度だろうか
風月@GM:ワカメ>こ、このレベルで詠唱破棄とか、意味が…… いや、詠唱はしても聞こえないようにしてるのか
イリナ:じゃあ、はい!(2本の針を風を避けるようにルナの着地点付近に突き刺す)
ルナ:まずは撹乱しないと…ありがとイリナさん!(針を受け取り、風に押されないよう天井を駆けながら、二つのジャックランタンをシャボン玉に向けて放ち、若干の時間差をつけて起爆させようと)
イオン:さすがワカメ、衝撃を自分の丈夫さでカバーしてるの。
風月@GM:ロゼ>——(それを見てロゼが杖を掲げると先端がフラッシュを連続で焚いたかのように瞬き、三筋の雷光が針を空中で迎撃していく)
ルナ:くっ、武器のサポートくらいいいじゃない先生!(
風月@GM:ロゼ>うふふ、ルナちゃんはそういうサポートを活かした攻撃が得意だって、先生知ってますから(生徒を褒める悪魔の笑顔を浮かべつつ)
風月@GM:@一つ、二つ、じゅっと音が聞こえそうなほど赤熱して針は空中で蒸発する。だけにとどまらず、おまけとばかりに放った三本目の雷光がルナ自身の剣に目掛けて閃光の如く襲い掛かる
イリナ:あっ(撃ち落とされた針が霧散し、裁縫箱へ戻っていく)
ルナ:ぐぬぬぬ…(残しておいた三つ目のジャックランタンで雷光を迎撃し、放った二つのジャックランタンを、なるべくロゼの近くで起爆させる)
イオン:ハイリ>手の内がある程度知れてるっていうのは中々きついねえ…。
風月@GM:@空中の爆発で霧散する雷光。
ジャックランタンはロゼの近くまで近づいたところで軌道が5mほど左右にずれて爆発する。やはり、ロゼの周囲で渦巻く風が妨害しているようだ。彼女自身は爆発の威力が予想より大きかったのか驚いた顔をして一歩後ろに下がっている。が、シャボン玉は健在だ。

ルナ:大体の範囲は見えた…よしっ(爆発に呼応して接近、剣を抜きながら詠唱を紡ぎ、ジャックランタン2つ、さらに破魔を剣に付与する)
風月@GM:ロゼ>威力も精度も在学中とは次元が違いますね、一体どれだけ修羅場を潜ったらこんな風になるのかしら
ルナ:ちょっと数え切れないレベルでそれはもう…!(ひとつめのジャックランタンを放つ。狙いはロゼを覆う風の影響範囲すぐ手前の床。爆風を起こして目晦ましにしながら、一気に距離を詰める腹積もり)
イリナ:私が来る前からずっとあんなのと戦ってたら強くなるよね…(
イオン:その代わりにイリナはこれからずっとあんなのを相手するの(
風月@GM:@狙い通りジャックランタンはロゼの風の目の前で起爆し、派手に瓦礫を巻き上げ、視界を覆う。巻き上げられた大小様々な瓦礫が砂煙のようになり、竜巻のようにロゼの周囲を回る。冷蔵庫大瓦礫すらブンブン回ってる当り相当な風の強さだ。
ルナ:よし半分狙い通り半分想定外!(半分も上手くいけば御の字だとばかりに、相手の視界が覆われた隙に接近、破魔を宿した剣を横一閃に振り払い、魔術の風を”斬る”)
イリナ:洋裁屋さん開いてゆっくり暮らしたい…
風月@GM:@ルナの神速の一振りが、風の守りを割いた。ぱっくりと横一線に割れた風の向こう側に、挑戦的な笑みを浮かべるロゼの姿が見える
イオン:ハイリ>この戦いが終わったらとか頭につけると死亡フラグだから気をつけて(
ルナ:改めてお久しぶりです先生…っ!(振り払った剣で間髪置かず、ロゼ目掛けて踏み込みながら突きを放ち。同時にふたつめのジャックランタンをシャボン玉目掛けて放つ)
イリナ:うん(
風月@GM:ロゼ>大きくなりましたね(シャボン玉をふわりと頭上に浮かせると、木製とは思えない硬質な衝突音を響かせて杖でルナの刺突を受け止める。同時に、視線を瓦礫に送り、冷蔵庫大の瓦礫が意志を持ったかのように横合いからルナの脇腹目掛けて吹っ飛んでくる)
風月@GM:@一瞬遅れてさく裂するジャックランタン。ルナ、ロゼ、双方の視界が爆風で覆われる。
ルナ:おかげさまで…っ!(受け止められるのは想定内。飛んできた瓦礫をあえてモロに受け)……っとお!(爆風に巻かれつつ吹き飛びながら、狙うはシャボン玉ただ一点。最後に見えた位置目掛け、突きを放ったのとは別のもう一振りの剣を、片手の腕力と騒霊で投げ放つ)
風月@GM:@——パン。という、合格の祝砲がしっかりと会場に響く。それに一拍遅れて重々しい衝突音が響き、鉄砲玉の如くルナの身体が吹っ飛ばされていく。方角は狙ったかのようにテッサの目の前だ。
ルナ:さ、すが、先生、マジ痛い……(ひゅるるるると砲弾のように吹っ飛んでく。なんとか騒霊で最低限の減速はしながら)
どどんとふ:「風月@GM」がログインしました。
風月@GM:@すみません窓閉じてました
ルナ:@おかえりなさーい
イリナ:@おかえりなさいー
イオン:ハイリ>コントロールいいなぁ…。(学校の体育倉庫から棒高跳びの着地におく緑のクッションを立ててるテッサを見つつ)
イオン:@おっとおかえりなさーい。
ルナ:ごふっ(ぼっふーん、とクッションに着弾した)
風月@GM:ロゼ>おめでとう、ルナちゃん。けれど後でお説教ですね(苦笑しながら杖を一振りすると風が止み、あれほど荒れ狂っていた瓦礫が静かに落ちていく。その中ルナの剣だけ見極めて二本指で受け止めている辺り、魔術以外の心得もありそうだ)
イオン:テッサ>もしものために用意しとったが役にたったの。
ルナ:お、お手合わせありがとうございます…ちゃんと全力で取り組んだのにお説教?!(がぁん)
イオン:お疲れ様なのルナ、だが本当の地獄はここからなの(
ルナ:納得いかない…!(
イリナ:ペンタくんぬいぐるみ作って待ってるね…(
ルナ:助けてはくれないんだ…?!
風月@GM:ロゼ>試験とは言えノーガード戦術とは何事ですか。この辺りは魂に刻まれた習性のようなものを感じますけど、キッチリ矯正してあげますから覚悟してらしてね(にっこり)
ルナ:あ、ああでもしないと攻撃の手が足りないと思って…実際ほらギリギリだったし…!(がくぶる青ざめてる)
イリナ:……がんばって!(いい笑顔)
イオン:ハイリ>墓にペン太くん供えておくから(
ルナ:味方がいない…!(
風月@GM:ロゼ>ふふふ、では次は攻撃の手を増やす特訓ですね(とても楽しそうだ)
風月@GM:ロゼ>とは言え、私の魔術の特性を見切ったうえで更に飛び込む勇気と行動力、そして結果をもぎ取る執念。12階梯に相応しい実力と判断しました。よろしいですね、ジミーさん?
風月@GM:ジミー>え、ええ、それはもう。これだけ見せて頂ければ文句なんてとてもとても、承認いたしますともはい。
ルナ:よかった…これで不合格だったらもう…(ほっ)
イオン:さすがにここまでやって不合格はきついの。
ルナ:まあ、久しぶりにご教授ありがとうございました先生…できればもう勘弁してほしい(ぽそっ)
イリナ:よかったねルナさん
ルナ:ん、良かったよほんと…(ふぅ)
風月@GM:ロゼ>うふふ、学院に戻ってくればいつでも続きをしてあげるわ。たまには里帰りしに来てね
イオン:(里帰りの度にこれが繰り広げられるの…)
ルナ:き、気が向けば…あと事情が許せば、はい。顔を出させてもらいます(目をそらしつつ)
風月@GM:ロゼ>事情に関してはこちらもある程度聞いています。どうも賞金に関してはあなた達のお爺様が動いているようですね。その件も何か分かったら教えてあげるわね
ルナ:あ、ありがとうございます。よろしく頼みます(ぺこりと一礼して)
イオン:ハイリ>(ああ…ここにもひっそりと胃痛と死亡フラグが)
風月@GM:ロゼ>あなたたちは学院の中でも優秀な生徒さんだもの、院長として卒業できるよう尽力するのは当然だわ
ルナ:そう言ってもらえると、嬉しいです。まだ生徒なんだなあって
風月@GM:ロゼ>家を出ても親子の縁は切れないでしょう? それと同じですよ
風月@GM:ロゼ>さぁさぁ、それじゃあ…… 折角ですし、特別授業を始めましょうか。テッサ先生、ちょっと協力していただけるかしら?
風月@GM:@女神の事案の笑みが、再び悪魔の哄笑へと変わる
ルナ:(びくっ)
風月@GM:@
風月@GM:@その後、テッサとロゼのタッグ相手に全員で30分間”生き残る”授業、と称した公開処刑が敢行され、弾道ミサイルでもビクともしないはずの体育館が見事瓦解したという。
風月@GM:@余談だが、その瓦礫の山から機械召喚で(ロゼの補助があったものの)体育館を復元した手腕をもって、ワカメも見事召喚士として8階梯に上がったのだった。
風月@GM:@