黒斗GM:@
〝灼熱の揺り籠〟クロエスジル・ジーン——三百年後の現代西方諸国では、唯一の危険度測定不能の犯罪者であり、一夜にして数万人を焼き尽くした殺人のレコードホルダー、炎と狂気の担い手であり、ソレイユ転覆を目論む狂人。三百年前のたった今目の前にいるのは、そうなる前。

まだまともであった頃、それほどに危険で無かった頃、の、はず、なのだが……

黒斗GM:@
イオンやエイルが知っている件のジルよりも今目の前に居るジルのほうが、ヤバい。

たしかに今すぐ攻撃を仕掛けてきかねない危なっかしい気配は無い。
面と向かっているだけで精神の均衡がグラつくような、まずい気配も無い。

そんな狂人らしいものは無く、放つ気配も穏やかなものなのだが……

只、皆の歴戦で鍛え上げてきた戦勘とでもいうべきものが、あるいは一生物としての危機察知能力が、全力で警鐘を鳴らしている。コイツの戦力は、ヤバい。

黒斗GM:@
もし万が一、攻撃を仕掛けられれば瞬き一つのあとに、自分たちの首が胴体と繋がっているイメージがまるでまったく沸かない。
巨大な、とてつもなく巨大な、神話に出てくる怪物のような、そんなものと向かい合っているような気さえしてくる。

ここまで感じる相手は、久々だ。アビスや、ダンタリオンを見た時以来か。

黒斗GM:@
肉体が健在である頃とはいえ、精神の均衡が保たれている頃とはいえ、どうにも、三百年後と比べると、どうにも、この男は三百年前のほうが余程危険らしい。

そんな男が、よいしょ、と一声あげてのんびりとした仕草で腰を上げる。

黒斗GM:ジル>おい、聞いてるか? 聞こえてるか? どちらさんか、お伺いしたいんだがね……こんなところに、何しに来た。
黒斗GM:@こんなところからスタートです
マイ:エイル>(平然を装って立っているだけでこれほど精神力を使うとは……)
ルナ:(エイルが食事中以外でこんなマジな顔になるのは久々だなぁ……)
イオン:(今がどれだけ劣化してるって話なの…)
マイ:うむ、私の名はマイ・オオガワラ。東方の出身なのだが、うちの鍵がちょっと空間を捻じってしまってな。なのでちょちょっと直しに来た
マイ:(←実力差があり過ぎて相手が誰か良くわかってない)
ルナ:簡単にざっくり纏めましたねお嬢様。いやわかり易いですけど。
イオン:ハイリ>やだマイカッコいい、惚れそう(
マイ:これでも一応社長さんだ、物怖じはしないぞ。というか皆はなんでそんなに固まってるのだ?
黒斗GM:ジル>東方の……確かに向こうの人間らしい顔付きだ、喋り方の訛りも、知り合いに一人東方出身が居るがそんな喋り方だよ
ルナ:すみません、経験からくる条件反射です(
イオン:ある程度しかたないやつなの(
黒斗GM:ジル>社長ね、どこぞの資産家の娘かと思ったよ、身形がただの市井の人間にしては良すぎる。周りの連中はその護衛と言えんこともない。
マイ:おお、すごいな、だいたい合ってる。さてはフリーの探偵さんか?
ルナ:護衛と言いますか、私たちは今回の件で依頼された調査員というか。お嬢様はトラブル解決に重要だったので付いてきていただいたものです。
黒斗GM:ジル>職業病だ。探偵さんとは少し違うが、人と状況を見る目はそれなりにある。……九十九の鍵か、空間の捩れとかいったな、東方から此処までかっ飛ぶとは……しかし何分、あれも滅茶苦茶だしな……(顎に手を添え、ぶつぶつ言っていたが)調査員? 身内の者ではないのか?
イオン:他人以上同類未満なの。
ルナ:身内と言えば身内です。お嬢様とは過去に何度か依頼を受けたり良くしてもらうことがあって、今回の依頼もそのツテで回ってきたようなもので。
マイ:パトロンと言うやつだな。まぁ、まさかうちの庭が異空間になったから何とかしてくれという依頼をすることになるとは思わなかったが(
イオン:ハイリ>あとマイはこのルナにホの字だからそういう意味でも親しいよ(
黒斗GM:ジル>ツテ。ふむ。うーん……一応筋が通ってないこともないな……
黒斗GM:ジル>ああ。そうか。ああ、気にするな。ハザードは同性結婚に対して偏見は持たない。
ルナ:ハイリの発言はさておいて( ともかく、調査とはいえ他人の居所に勝手に入り込んでしまったことは謝罪します。申し訳ありません。(深く頭を下げて)
イオン:ハイリ>重要な要素だけ伝えたはずなのに(
マイ:初対面の人にぶっちゃけるなハイリうわーんフォローありがとうお兄さん!
黒斗GM:ジル>謝罪を受けてもな……今迄の情報をとりあえず真に受けたとしても、まず、東方と西方の航行は届け出がなければしてはいけない決まりになっているから、まずそこでアウトが一つ。当然出国手続きと入国手続もしていないだろうから不法侵入でアウト二つ目だ。
黒斗GM:ジル>さらに当区域は、こんなでも俺は軍人でな、俺の部隊が作戦行動中のため民間人は立ち入り禁止だ。アウト三つ目。
ルナ:アウト多っ!
黒斗GM:ジル>大雑把に言っているだけで細かいことを詳しく言うならまだまだ増えるぞ。
イオン:それくらいでいいの。
ルナ:分かってはいたけどやっぱり危ない橋だったよねこれ…
マイ:ううむ、異界化を直したらすぐ帰るから見逃してくれないか? このとーり!(頭を下げ) ……ダメか?(からの上目遣い!)
黒斗GM:ジル>ダメだ。
マイ:ふふふ大概年上の男はこれで通……ってなにぃぃ!?(ガビン)
黒斗GM:ジル>先の二つだけでもしょっ引くには十分だが、特に三つ目が非常にマズい(何事も無かったように続ける。 ジル は とても クール だ !)
イオン:ハイリ>まぁ、かなり色んな物でアウトしてるし、しょっぴかれるのもも仕方ないけど。さっき言った理由で、多分取り調べか輸送中にまたボクら消えるよ。
黒斗GM:ジル>作戦行動内容は、極秘。軍務故、ハザードの部隊がここに何かしろの調査に来 ている、というのは世間には知られているが。ハザードのどの部隊が何の目的で此処に来ているかは知られていない、オマケに、お前達は、俺の顔を見てしまっ たしな。とはいえ、途中で消えられても困るな。
黒斗GM:ジル>三つ目のアウトの罰則を決めるにも、少々事情が特殊らしいので、上の判断を仰ぎたいところだが。現場判断でいいだろう。
ルナ:現場判断で……どうなります?
マイ:ふんっ(拗ねた)
黒斗GM:ジル>消す。動くなよ? 苦しめたくない。
ルナ:セメント対応が辛い!
マイ:エイル>と言われてはいそうですかと言うわけにもいかないのが辛いところです
マイ:エイル>全員別々の方向に死ぬ気で走れば数分ぐらいは持ちますかね
ルナ:数秒がいいところな気がする上に何も解決しない。
イオン:その間に上手いこと次の転移が来ることを祈るかい?
イオン:@ミスった。今のはハイリで
ルナ:正直分が悪そうなので他の手段を考えたい。ということでみんな何かない?
黒斗GM:@——たとえるならコマ落ちの映像。皆の目を持ってして、なんとか、その場から移 動して僅かばかり土煙を上げて消え去ったジルの姿は見えた。そこから先は目でなく感触だ、ひたりと、エイルの首に右手が絡み付き、ルナの首に左手が絡む。 本来なら腕から先に目をやる前に千切れ飛んでいたであろう、それほどの握力を感じさせる指先がほんの少しばかり食い込んでいる所で、止まっている。
黒斗GM:ジル>……(皆の前にいたのに、今は後ろに居た)……。……通信か。
黒斗GM:ジル>逃げてもいいぞ。数秒は長生き出来る。(ルナとエイルの首から手を離し、右耳に付けているイヤホンに手をやり)俺だ。何だ?
イオン:ハイリ>(えぇーって顔してる)
マイ:(うむむ、逃げ切るにはやはり結合点を探して消えるしかないのか?)
黒斗GM:ジル>………………(サングラス越しにぐるっと皆を見回し)
イオン:(マイ、レーダーを。レーダーを駆使するの!)
マイ:(レーダー起動! どこだーっ!?)
ルナ:(がんばれお嬢様、マジ頑張って)
黒斗GM:ジル>今目の前にいる。始末するところだった。……ああ。……ああ。そうか。わかった。そういうことは早く言え。
黒斗GM:ジル>(カチ、と、操作してイヤホンからの通信を切り)良かったな。数秒といわずもっと長生きできそうだぞ。
マイ:エイル>それは行幸です
イオン:え、なんでー?
黒斗GM:ジル>エイボンが、お前達をもし見つけたら好きにさせろ、だとさ。
ルナ:ありがとうエイボンさんマジありがとう……!
マイ:どっから見てたんだろう( いやマジでありがとう……!
イオン:ありがてぇの…!
黒斗GM:@(レーダーに、反応あり。ヴィンッ!!! とおっそろしく鋭利にマイのアホ毛が逆立ち、続いで、地面を差した)
イオン:ハイリ>空間は思い切りネジ曲がったけど、時間軸は同じで…うわぁなんかすごいとこ刺した!
黒斗GM:@(しかしその後、さらに、ぐるんぐるんと周囲を見回すように回転しはじめるアホ毛)
ルナ:お嬢様レーダーに感あり!
黒斗GM:ジル>変わった超能力だな
マイ:ここほれイオン! いや、おお? おおお?(毛と一緒に回転しつつ)
ルナ:そこらじゅう適当に掘らないでねイオン!
イオン:回転してるの!
黒斗GM:@(どうにもレーダーは、この辺、周囲一帯を指し示しているようだ)
黒斗GM:ジル>(アホ毛を引っ掴み、ぶちっ、と引き抜いた)しかし困った。好きにさせろと言われてもな……
イオン:マイのアホ毛がー!
マイ:痛っに゙ぁぁぁぁぁぁ!?(頭抑えて蹲り)
黒斗GM:ジル>ああ。騒ぐな、お前達。五月蝿くされるのはより困る。(マイのアホ毛をぽいっと捨てつつ)
ルナ:大丈夫ですかお嬢様?!(あわてて治癒)
ルナ:いや驚きますよ今のは…!(声は潜めつつ)
黒斗GM:ジル>いや、騒がしかったもんでな。
マイ:うわぁぁんル゙ナ゙ぁぁぁぁ(泣きつくように治療されつつ)
イオン:ハイリ>だからって抜くこと無いでしょうそんなだから(いきつけの酒場の若い女子店員に怯えられてるんでしょっていう言葉を飲み込んだ)
黒斗GM:@(治癒されて、ニョキニョキと生えてくるアホ毛。ヴィンッ!!! とまたそそり立つアホ毛。ぐるんぐるんと回転しはじめるアホ毛)
ルナ:よしよし、だいじょうぶですよお嬢様、また生えてきます(なでなで)……思ったより早かったけど。それでどうしようか。この近辺一帯を虱潰しにするってのも…
マイ:く、あいつ絶対モテないやつだ乙女の髪の重要さを全くわかってない……(涙目で)やーい非モテ非モテーっ!
黒斗GM:ジル>……これからこんな五月蝿い奴等に辺りをうろつかれるのかぁ……いかなエイボンの頼みとは言えなぁ……
黒斗GM:ジル>ああ、そうだ、お前等。五月蝿くするなら目一杯五月蝿くしながら歩いてくれないか? 俺はこのまま此処に座ってジッとしているからさ。そうしてくれれば俺の部隊がお前達を排除する。俺は連絡が間に合わなかったことにするから。
イオン:ハイリ>仕事しろ
イオン:マイー、もうちょっとレーダーの反応を見てみるの。もしかしたら一点だけ反応強い所あるかも。
黒斗GM:ジル>してる。頼まれたのは、お前達を好きにさせろ、だ。お前達の身の安全を保証しろとは言われていない。
マイ:そうだな……(ジルから十分以上離れて、角度を変えたり色々しながらアホ毛の反応を見てみる)
ルナ:なるべく静かにしようって心に誓いました今(
黒斗GM:@(ぐるんぐるんぐるんぐるん。回る回る、まわるアホ毛。このあたり一帯に結合点はあるというのは解るが、正確な位置が把握出来ないようだ)
ルナ:うーん…何かで妨害でもかかってるのかな…何かわかりませんか?(ジルを見て)
マイ:んー、なんか反応があいまいだな。特定の場所にあるようでないような…… 嫌だけど歩き回るしかないのかな
黒斗GM:ジル>何をわかれと。何か探しものでもしているのか? いや、待て、異界がどうとか言っていたが。それを直すものを探しているのか。
ルナ:言葉で表現するのが難しいんですが…空間の歪みというか、捩れの結節点というか…?
黒斗GM:ジル>空間の歪みなら、お前達が出てきたポイントにまだ残ってる(何もない空間を指差しながら)これではないわけだ。
黒斗GM:ジル>必要ないなら消すぞ。
イオン:待って、待って。
マイ:すまんかった消さないで(
ルナ:たぶんあなたが言うんなら間違いはないんでしょうねぇ。だから消さないで(
黒斗GM:ジル>さっきから鬱陶しいんだが。これに何か期待しているなら見当違い、って、ひょっとして見えてないか? 本当にただの歪みだぞ。
黒斗GM:ジル>お前達が出てきたときにはもっと大きくてパワーがあったが、出てきて以降は目に見えて鬱陶しい以上のものはないな
ルナ:いったいどういう目をしてるのか非常に気になるところではあるけれど……
マイ:む、結合点でないならはずれだな……
黒斗GM:ジル>鍛えてれば見える。それはそうと、何かを探しているのは分かったし、探さなければならないのも分かった。エイボンからの頼みだ、好きにさせてやりたいところなんだが、こちらも生憎と仕事だ。好きに歩き回られると仕事に差し支えが出るんでな。
ルナ:それは、そうでしょうね。となるとどうしますか?
イオン:ちょっと確定できなさそうなのが困りものなの。
マイ:うむ、鬱陶しいのならば探し物を手伝ってくれないか? その方がお兄さんもうるさく無くなるしWINWIN!
イオン:ウィンウィンなの!
黒斗GM:ジル>仕事を終えるまで大人しくしていろ。此方の仕事を手伝うというなら報酬代わりに手伝ってもいい
黒斗GM:ジル>どうせ任務中は外に出さん。終わったあとにどこで口外されようと与太話だ、離そう、只今、我が部隊はハントの真っ最中だ。
マイ:エイル>ハント? 巨大動物とかでしょうか
黒斗GM:ジル>狼男。人狼だ、聞いたことあるか? 普段は人だが、夜になると、特に満月の日にはご機嫌に狼に変身する、ようは化け物さ。
イオン:ハイリ>それはまたキミにおあつらえ向きの仕事だね。
マイ:(ルナガン見)
イオン:(ルナガン見)
ルナ:(すごく目をそらす)
黒斗GM:ジル>そうか。早速一匹始末出来そうだな。
ルナ:ちょっと待ってください私はこの件とは無関係ですよ?!いや個人的に人狼と因縁はありますけど!(あせあせ)
黒斗GM:ジル>ッハッハ、冗談だ。
マイ:(全然目が笑ってなかった!)
ルナ:危うく始末されると思うと笑えませんよ……
イオン:早くここを離れたいの…。
黒斗GM:ジル>対象は、三十匹。
ルナ:…多いですね。
マイ:エイル>ふむ、人狼とはそんなに数が居たのですね
黒斗GM:ジル>多いぞ。しかもよりによってもう直ぐ満月の夜が来る。……方方から時間を掛けてじわじわと追い詰めてやったはいいが、ここに追い詰めたというか追い詰めさせられた気配が有る。ここはどうにもきな臭い、元々奴等の庭かもしれん。
イオン:となると夜以降はやばそうなの。
ルナ:ふむ。そういうことなら、協力するのはやぶさかじゃありませんが。
マイ:エイル>そうですね。ウロウロしていたらどのみち出くわしそうですし。ならば協力した方が効率的です
イオン:ハイリ>まぁそうことじゃ仕方ないね。
黒斗GM:ジル>最初は数匹を纏めて駆除するための作戦が、気付けば三十匹も一緒に駆除する ハメになっていた。しかも集めてみたら満月の夜に、奴等が最も動きやすい森の中ときたもんで少し出来過ぎてると思わんか? 実在を確認出来たことはない が、人狼のリーダー格とかいう、統率者とやらが本当に居るのかもな
マイ:エイル>群れを作る動物ですしね、あり得るかと
黒斗GM:ジル>有り得て欲しくなかったよ、しかし、手伝うというなら歓迎する。終わったあとは俺も手伝おう。
イオン:やったー! あ、途中で急に消えたらゴメンなの。
ルナ:了解です。よろしくおねがいします。
黒斗GM:ジル>……しかし、なんのかんの、愉しみでもある。そもそもこの作戦、こうなるま では他の部隊がやってたんだがこうなって俺達が呼ばれ、こうして対峙することになった訳で、奇しくも人狼部隊vs人狼部隊と言えん事も無い。奴等がどう動 くかな、期待外れでないといいんだが。雌雄を決せられるといいねぇ。
黒斗GM:ジル>ハザードに人狼部隊は二つも要らない。その雌雄、決せられるだけのものであることを願う。期待外れだったら……嬲り殺しだ。
ルナ:……あ、足手まといにはならないようがんばろう…
マイ:エイル>……そうですね
イオン:楽しそうで何よりなの帰りたい
黒斗GM:ジル>こっちはお前達みたいな助っ人まで用意して臨むんだ、それは、ああ、まあ、ともかく、キャンプ地に案内しようか?
黒斗GM:ジル>これから暫く宜しく。ようこそ、我が部隊、ヴェアヴォルフへ——
黒斗GM:@