藍月GM:@
西方大陸から東方まで、おそらく世界中のどんな乗り物よりも早く到着したクリアスが魔力回復のために睡眠を取り始めてから暫く後。時間的には夕食時ということもあり、メンバーは社内にていつも通りに夕食を取ることにした。
眠っているクリアスを起こすのはさすがに気がひけるので、彼の分の食事はラップを掛けて保存しておくことにした所、エイルやイオンが時折吸い寄せられてたがその度にクロエのアイアンクローで沈んでいた。

藍月GM:@
やがて、月光側から医療道具などの物資搬入が滞り無く終わったところで車は走りだした。目的地までは結構な距離があり、おそらく今から出発すれば夜明け前には到着することができるだろうというのがスフェラの見立てだ。
走っている間にクリアスの回復も完了するだろうということで、ナビに入力した地図データを頼りにワカメが睡眠がどうだとかぶちぶち愚痴りながらもハンドルをいつものように握る。

藍月GM:@
デジマを出て暫く行けば、徐々に民家などの人工物は消えていく。リロルがいるとされる博物館跡があるのは、事前確認しているものの本当に辺鄙としか言えないような場所であり。当然ながら道が舗装されているわけでもない。
ガタつく道と、遠くに見える山脈。
そんな代わり映えのしない光景の中、代わりと言っては何ではあるものの空には満天の星空と満月が浮かんでいる。

時刻は深夜を回る。これから激戦になるやもしれない地へと赴く道行は、今のところおかしなまでに静かで、穏やかな夜に包まれていた。

藍月GM:@ではここからスタートでー。
ルナ:ここまではいつも通りだねぇ…不安になるほど。
エイル:ワカメ>尻が痛い(ぁ 報酬入ったらサスペション変えようかな
クロエ:デジマは港町なせいか海の上を走るもののパーツ類は豊富なんですけど陸の上を走る系のパーツ揃えてる店が少ないんですよねぇ
エイル:まったくだね。ハザード辺りから輸入かな
藍月GM:イオン>ハザードからだと届くのに時間かかりそうだけど仕方ないかなー。
ルナ:まぁ、ないと今後困ることもあるかもしれないしね。必要な投資かな
クロエ:町の人の主な移動手段も徒歩か自転車が多いですし、需要と供給が云々とはいえ……
クロエ:まぁ、私はハザードよりこっちのが銃器類のレアパーツ多いんでそこは嬉しいですけど。
エイル:ワカメ>初心者でも簡単にテロができるレベルの品ぞろえが逆に怖いね(
藍月GM:イオン>向こうよりこっちのほうが使う事おおいしねー。
クロエ:その点、ラクナスはダメですね、機械技術の頂点とはいえ、というかそのせいで、機械類は最新型の規格品ばっかりで。
クロエ:私達が要り物なちょっとレトロ入ってる品見つけるの大変ですよ。しかも、高い。
ルナ:技術力が日進月歩なのも考え物だねー
藍月GM:イオン>LPに付属させる用の武器って名目なら、ハザードにもそういうお店少しあるけどね。
クロエ:うちに居るLP(イオンやエルを見て)超特殊規格品なんで、そういうの付けられませんからあんまり縁が無いですけどね。
藍月GM:イオン>この間ギアに私用に誂えた武器をあげようかって言われたけど断ったの。何かその武器に内蔵された何がしかの装置でデータとか盗られそうだったし。
ルナ:全員揃って規格外すぎるよね私たち(
藍月GM:イオン>例外なく例外なの(
クロエ:ルナさんも既存の生物とは大分掛け離れてますし私は魔法関連のオーパーツ、あとワカメさんはワカメですし(ぁ)、エイルさんは英霊。
エイル:規格外と言う規格のようですね(
エイル:ワカメ>ちょっとまて僕の分類に意義がある(
エイル:ワカメ>違う異議だ異議っ!
クロエ:上手い事言っても夜食の時間は早まりませんよ、エイルさん(
クロエ:いや、間違ってませんよ、ワカメさん(
エイル:き、規格外なのでもう少しだけ早くしてもらえますとですね(
ルナ:間違ってないよね(
藍月GM:イオン>よかったのワカメ、種族のオンリーワン度合いならハシビロコウ並なの。
エイル:ワカメ>orz うわぁぁぁ
クロエ:ワカメさんマジ泣きしてるぅ~www(
ルナ:規格外だからって強かったり価値が高いわけじゃないんだよ兄さん(
藍月GM:何故かついてきていたブロステ>(ワカメにハンカチを差し出す)
藍月GM:イオン>でもワカメの死なないっていうのは便利だと思うけどねー。
エイル:ワカメ>(ブロステ撫でながらハンカチで涙拭う)
エイル:ワカメ>便利だけど本人は死ぬほど痛いんだよっ(
藍月GM:ブロステ>(うねうね)
藍月GM:イオン>だって怪我しても直すなら、クロエの集中治療を受けないでも済むんだし。……。
藍月GM:イオン>(ガクガク震えだした)
ルナ:切実だね…(
エイル:ワカメ>その点は凄くありがたいと思ってるけど(
クロエ:私の治療なんて受けたくないっていうなら、受けなくても良いのですよ、イオンちゃん、ルナさん?
藍月GM:イオン>イツモオセワニナッテイマスノ
ルナ:受けたくないとは言ってないけど、けどっ(
クロエ:えぇ、どうせ私のそれなんて三百年前、〝人形師(マスター)〟に入力された当時の最新療法と民間療法をミックスしただけの骨董品ですからね。えぇ。
藍月GM:イオン>違うのクロエ、別に治療がダメって言っているわけじゃないの。ただ青汁さえなければいいの(
エイル:いえ、効果は疑ってないですし全幅で信頼しています。ただ青汁だけ減らしていただければと(
クロエ:青汁は主に罰ゲーム八割栄養補給二割ですから厳密にはあれ治療じゃないですね(
ルナ:今聞きたくないことを聞いた(
藍月GM:イオン>そうなの? でもあれ飲んだ後どこまでも走りたくなるの(
クロエ:それは、あまりの不味さに脳内麻薬とかその類が出ちゃってると思われます(
エイル:今回はガチで危険なので走り出すのは止めて下さいね(
藍月GM:イオン>あれ、上手いことリロルに飲ませられないかなあ(
ルナ:飲ませたら物凄く恨まれると思う(
クロエ:(@ワカメの寝室兼工房兼ワインセラー兼諸々の兎に角ワカメ用スペースの扉をがちゃりと開け。白黒の牛さん柄パジャマを着たクリアスが、のっそりとした動きで出て来る)
エイル:ワカメ>いっそワサビとか混ぜたら戦力落ちないかな(
藍月GM:イオン>どこぞの異貌は生クリームで萎えてたしねー( あ、おはようなのクリアス。
エイル:ワカメ>おっと、おはよう? 揺らして悪かったね
エイル:ワカメ>(……牛……)
ルナ:あ、おはようございます。よく休めましたか?
クロエ:クリアス>おはよーす……(寝癖がついてクッシャクシャになっているワカメ髪を右の手櫛で後ろに撫でつけつつ、左手で眉間を解している)
藍月GM:イオン>(牛……)
クロエ:クリアス>ん、おーう、だいじょぶ、揺れとか慣れてっから。ん、ぐっすりいってたよ……洗面所どこー……?
ルナ:お目覚めに何か飲まれますか?あ、洗面所はあっちです(指差しつつ)
藍月GM:イオン>あとクリアスの分のご飯があるの。
クロエ:クリアス>コーヒー、濃い目の頼む……(髭剃りやらウェットティッシュやらのお泊りセットが入ってる袋片手に洗面所へ)
藍月GM:イオン>何か、あれなの、準備がしっかりしすぎてて女子みたいなの。
ルナ:了解しましたー(台所に入ってコーヒーの準備)
エイル:ワカメ>(ワカメ髪に若干仲間意識を持ったらしい)
クロエ:クリアス>(寝惚けてるのか杜撰なのか、洗面所に入ったら扉も締めずにパジャマ上下脱ぎ棄てて、温度高めの湯でタオルを濡らして、身体や顔を拭いてる)
藍月GM:イオン>ここはキャーとか言っておくべきなの?(
ルナ:お好きにどうぞ。すごい違和感だけど(
藍月GM:イオン>確かに、どちらかというとギャーって言う方が多いの(
クロエ:クリアス>(腕といい、胸板といい、腹筋といい大胸筋といい、ジャギ程ではないにせよカガリビ並の、圧縮ゴムでも詰め込んだようなマッチョな身体付きである)
藍月GM:イオン>(何かに使えるかもしれないので写メっておく)
クロエ:クリアス>(シェービングクリームを顔に塗り付けて髭剃り……してる所で扉開けっ放しなのに気付いた)あ、悪ィ!
ルナ:お気になさらず。(コーヒーカップの準備終えつつ)
エイル:ワカメ>隙を見せると何に使われるか分からないから気を付けるんだよ(
藍月GM:イオン>仲間内でも知らずに盗撮されているような仲だしねー(
クロエ:クリアス>オーケー、後で写真機壊しとく(扉閉め)
藍月GM:イオン>Σ
ルナ:それが確実です(
クロエ:しかしうちの男性陣はあそこまで筋肉質じゃない、ていうか、あの身体どうやって作ってるのか検討も付きませんけど。見応えはありますね。
クロエ:あ、ご心配無く! 私はああいう身体付きよりルナさんみたいな柔らかいボディのほうに興味がありますから!!(
ルナ:興味持たなくていいから(
藍月GM:イオン>壊される前にハイリにでも送るの、ハイリ筋肉好きだし(
クロエ:もちろん、ルナさんだけではありませんよ! ちょっと筋張ってはいますがそこが良い、ということで、エイルさんのボディにだって興味有ります!
クロエ:ご存知かと思われますが!(
エイル:ワカメ>魔術師らしい体型と行ってほしいね>筋肉質じゃない
ルナ:うんご存知だから言わなくていいから(
エイル:知ってますけど言わないで良いです(
エイル:まったく、私の体など面白くもないでしょうに
クロエ:私にとってこのキャンピングカー生活の何が良いってそこが良いですよね、最大のメリットと言っても、あ、いいですか、言わなくて。
藍月GM:イオン>クロエもアレだけど、エイルのその無自覚もアレなの(
クロエ:もう少しぐらい自覚持っても罰当たりませんよ
ルナ:私からはノーコメントにしとくよ(
藍月GM:イオン>エイル、あんまりアレだとそのうちクロエにアレされるの。(
エイル:魅力はともかく、自己評価としてはもう少し背筋が欲しいところです。その点で言えばクリアスさんは理想的な鍛え方で非常に参考になります
エイル:……アレ?(
藍月GM:イオン>アレ(
クロエ:クリアス>……こちとら寝起きなんだから、でっけぇ声で誰の身体に興味があるだの無いだのアレされるの何だの聞かせんで欲しいんだが。躾ちゃんとしとけ、お前等(
(乱れた髪は整髪料で整え、ドレスシャツからスラックスから黒で統一、コートは腕にかけて手袋姿の、寝る前の格好に戻して洗面所から出て来た)

藍月GM:イオン>残念ながら手遅れなの。
ルナ:すみません、お聞き苦しいところを…あ、これコーヒーです。(カップを差し出し)
クロエ:クリアス>(椅子の背凭れにコート引っ掛けてから、着席。カップを受け取り)はいよ、ありがと。
藍月GM:イオン>目覚めの調子は如何なのー?
クロエ:クリアス>(珈琲啜り)魔力も全快だし、回路の調子も悪くない、筋肉も内蔵も故障はない、ベストコンディションだ。
エイル:それは良かった。潜入前に食事はとりますか?
ルナ:でしたら何よりです。
クロエ:クリアス>食事か、そうだな、頂こうか。何用意してくれたんだ?
藍月GM:イオン>ルナの手料理を食べられるなんてなかなか無いから感謝するの。
エイル:ガッツリ酢豚…… いえ、冷麺とかどうでしょう?(ルナ見つつリクエスト)
ルナ:出撃前なんだからガッツリはやめとこうね一応。ん、冷麺がいい?他になにかある?
藍月GM:イオン>とりあえずさっきつまみ食いしそこねた棒々鶏も出せばいいの。
クロエ:クリアス>それじゃ、その冷麺と棒々鶏で。
クロエ:……ちょっと早いですけど夜食も兼ねてイオンちゃんとエイルさんにも出しますか。ルナさん、手伝いますよ
エイル:ありがとうございます、これで勇気100倍です
ルナ:はい、冷麺と棒々鶏、注文承りましたーっと。あ、ありがとクロエ。(冷蔵庫開けて)
藍月GM:イオン>これで頑張れそうなの。
クロエ:どういたしましてー。(棚から人数分のお椀やら皿を出しはじめ)
藍月GM:イオン>さてと、じゃあその間に私はスフェラがくれた物資を解いておくの。いつでも使えるようにしないとねー。
クロエ:あ、ワカメさんはどうします? ワインと、ちょっとしたものしか作れませんけどおツマミ出します?
ルナ:棒々鶏は温めなおしてちょっと味整えればいいけど、冷麺は一からだね。まぁさっくりやろうかー(騒霊で調理器具を構えつつ。麺と食材取り出して)
エイル:ワカメ>僕も冷麺で良いよ、少な目にね。帰りにカーチェイスするかもしれないし若干でも酔うのは怖いからさ
クロエ:はーい。それじゃ、ワカメさんのはこのお椀で(小さめのものを持ち出してきて)
クロエ:クリアス>だな。俺もビールが欲しいとこじゃあるんだが止めとくぜ、問題はねぇとは思うんだが、一応の用心だ。
藍月GM:イオン>(ごそごそ)固形魔力にー、治療道具ー、色々くれたの。
ルナ:まぁ、用心にこしたことはないよね、っと(具材の野菜やハムを切って、同時に麺と卵を別々に茹でてる)
藍月GM:イオン>鎮痛剤と止血剤と包帯が引くほどあるの。
クロエ:(沸かした湯にトマトをさっと潜らせたあと冷水に浸してトマトの皮を剥き、ルナに渡し)
エイル:ワカメ>(小さ目って言わないと常人の並盛が出て来ないんだよな/ぁ)
エイル:全員五体バラバラにされても足りそうですね
藍月GM:イオン>なりたくはないの(
ルナ:(いい具合に瑞々しくなったトマトを受け取ってカットしつつ、麺の茹で具合を見て湯から引き揚げ)
クロエ:されても困りますけど。
クリアス>させねぇよ。

イリナ:ふぁ~ぁ…(車の奥のほうから眠たそうに出てくる。どうやらお眠だったご様子)
エイル:おや、おはようございます。……。(せ寝ぐせ、
エイル:(寝ぐせ寝ぐせ、とジェスチャー)
ルナ:あ、イリナさんおはようございます。ちょうどあと少しでご飯できますからー
クロエ:(水、醤油、塩と酢に味の素と胡麻少々、冷麺のタレを用意してきてルナの前に置き。湯から揚げられた麺を受け取って、冷水に浸し)
クロエ:クリアス>やぁ、おはよう。
藍月GM:イオン>おはようなの、ご飯できるから髪を整えるの。
イリナ:皆…おはよう…?(頭ぺたぺた、寝癖に気づいて手櫛してる)
ルナ:よっ。と(それぞれのお皿にタレを適量注いで、麺の受け入れ準備よし。その間にゆで卵をカットして)
クロエ:(タレが作られてお椀に移されたのを確認してから冷水から麺を揚げ、素手掴みで解しつつお椀に入れていく)
ルナ:(投入された麺の上にタマゴに細切りハム、キュウリ、トマトを彩りよく乗せて)できあがりー、かな。
クロエ:クリアス>……(珈琲啜りながら台所の二人を眺めている)……。
藍月GM:イオン>どうしたのー?
イリナ:(なんか知らないおじさんがいる。あれ、でもそういえばキャンピングカーに来るときにはいたような…いなかったような…【寝ぼけ中】)
エイル:ワカメ>手際の美しさに見惚れたかな?
クロエ:クリアス>ん、あぁ、その通り。どこぞのホテルの厨房でも眺めてる気分になったぜ。
エイル:確かに、あの二人なら一流ホテルでも十分やっていけるレベルでしょうね
藍月GM:イオン>手に職がついてるって感じなの(料理運ぶのを手伝いにいった)
ルナ:棒々鶏も温め完了してるね、よしよし。こっちは大皿に乗せたまま、各自で取ってもらう方がいいかな?(鬼火(弱)で温めなおした大皿を手に)
クロエ:いやいや、ただの慣れです。(お冷のピッチャーをイオンに渡しつつ、一人用のお盆に冷麺の皿とコップを載せ)
イリナ:(適当に座って目擦ってる)
藍月GM:イオン>(お冷運びつつ)でも、おかげでこっちは美味しいものが食べれて嬉しいの。
ルナ:慣れだよね、うん。毎日これだけ大量に作ってるとねぇ(ひょいひょいとテーブルの上に料理とお皿を並べていって)
クロエ:(割り箸を皆の前へと配っていき)もうそこそこ、ルナさんと一緒に台所に立ってますからね。これぐらいは出来ますよ。
藍月GM:イオン>(割り箸を割りつつ)それじゃあいただくの、これが最後の晩餐にならないことを祈りつつ。
エイル:ワカメ>お蔭でキャンピングカーの食事関連の設備がハンパないことになってるね(
ルナ:演技でもないってば(
ルナ:(並べ終わって椅子に座りつつ)
クロエ:クリアス>そんなもんかぁ……? ……って、おいおい、ちっこいの。不吉な事言うんじゃないよ、させねぇって。
エイル:明日も美味しくこのご飯が頂けることを神に祈りましょう
藍月GM:イオン>まぁ正直強力な助っ人がいるし、そこまで心配はしていないの。リロルとクリアスの相性的に。
藍月GM:イオン>だからできれば、戦いが終わってもすぐにご飯が食べられるくらいの負傷度合いでいたいものなの(
イリナ:おなかすいた…(低血圧)
エイル:そうですね。せめて両手と内臓だけは死守しましょう(
クロエ:クリアス>そこまでは保証出来ないけども……ま、兎角(手を合わせ)
ルナ:まぁ、なんとかかんとか無事に済むことを祈ろうか。
イリナさーん、食べて目を覚ましましょう(手を目の前でぱたぱた)

藍月GM:イオン>うん、じゃあ食べようなの。いただきまーす!
ルナ:いただきます。(手を合わせ)
イリナ:んー…うん、いただきます…(手を合わせて)
クロエ:いただきます
クリアス>いただきます。

エイル:いただきます
エイル:ワカメ>いただきます
藍月GM:@と、そんなわけで食事をしたりああだこうだと相変わらず賑やかな車内とは裏腹に、外は相変わらず暗く静かだ。周囲の閑散さも相まって、どこか退廃的な空気すら漂うだろう。
どこまでも同じような光景が続き、イリナが再びねむそうに船を漕ぎ始めていた頃だった。

藍月GM:@なにか、僅かな異音が車の上から聞こえたような気がした。硬質なものが擦れるような、ともすれば聞き逃しても仕方がないくらいの、微かな音。
それはまるで何処かから何かが着地して、更に車上を移動するようにカシャカシャと金属質な続いている。

藍月GM:イオン>んー…? 何か今、車の上から音がした気がするの。
ルナ:何か、上にいる…?
クロエ:クリアス>(ソファの背凭れに深く背を預け、足を組んで、読書中。だったが、目線だけ天井へと向け)……。
エイル:ワカメ>クロエさん、頼むから天井ごと撃ち抜かないでおくれよ
藍月GM:イオン>(車上の窓を見上げて)窓開けたら上でられるけどー。
ルナ:様子見ないわけにはいかないよねぇ…
クロエ:残念ながら手持ちの装備でこのキャンピングカーの装甲板打ち抜ける火器がありません
イリナ:…なに?
藍月GM:イオン>あったとしてもやめて欲しいの。
クロエ:クリアス>(本に栞を挟んで、隣に置き)……言葉が分かるなら、警告しておこう。害意がない証明を五秒以内にせよ
クロエ:クリアス>五。(右手を持ち上げ、スナップの形を取り)
クロエ:クリアス>四。
エイルワカメ>(運転席下に避難)
ルナ:(剣を構えて警戒)
クロエ:クリアス>三。
エイル:(ハルバードを取り出し、窓の外を警戒)
クロエ:クリアス>二。
イリナ:…(裁縫箱を抱え)
クロエ:クリアス>一。(ぐ、と、指先に力を込める。すると、魔法陣が、一つ、二つ、三つ、四つ、五つ——数えるのも面倒臭いほどの、風刃の術式を示す魔術陣が無数に車を取り囲む)
藍月GM:@
何かが動きまわるような音はあちこちへと不規則に動いているが、不意に窓の近くにまできた所で音は止まった。クリアスの言葉が聞こえたのか、それに反応したのかも分からないが…。
「それ」は、カウントギリギリの所で窓越しに顔を無警戒に覗かせた。

藍月GM:@
其所には、一匹の鳥がいた。
形状的には雀のような、何所か丸っこいフォルムをしているが明らかに自然の生き物という気配は出していない。
全身は青く、目はコールタールを流し込んだかのように真っ黒だ。
何より、それなりに大きな窓に全体像が入りきらない辺りでその大きさも察せられるだろう。

クロエ:クリアス>(打ち放たれる寸前の弓矢ほどに、今にも弦が引き絞るような音が聞こえてきそうな程の指先を、窓際へと向け——)……。
ルナ:……なに、この、鳥?
イリナ:っ!!(反射的に3本の針を生成し__)
エイル:鳥、思い出したくない記憶が……
クロエ:クリアス>(左掌をイリナへと向けて「待て」とジェスチャー)
クロエ:クリアス>用件を聞こうか?
イリナ:(ビクッと肩を震わせ我に返る。長い旅の名残、防衛本能からの行動だった。)
藍月GM:@
眼窩を黒く染め上げたその鳥は、何所を見ているのかもわからないが少なくとも車内にいるメンバーの姿をとらえることはできているらしくゆるやかに首を動かしている。
何かを確認するように、少なくとも敵意や害意を感じさせることはないが。それはまるで、主の元に現れる客人の人数を確かめる執事のように静かで、どこか張り詰めている。

エイル:(リロルの眷属か……?)
藍月GM:鳥>———クルルッ…。
ルナ:一体何…っと?
藍月GM:@
窓越しにも聞こえる、その場に似つかわしくない軽やかな鳴き声と同時に羽ばたき音が聞こえる。
車の上から飛び立った鳥は、そのまま車の前に回りこむと先導するように飛び始めた。

イリナ:……道案内?
エイル:ワカメ>ついて来いって事かな。まぁ逃げても無駄なんだろうけど
クロエ:クリアス>……案内役だそうだ、なるほど、主賓はお待ち兼ねといったところ。うん? 最初から誰かを呼び寄せるつもりだったか?
ルナ:なるほど…まぁ、付いて行かない理由も、ないよね。不安だけど。
クロエ:クリアス>(両手を下ろすと、鳥に照準を定めていた無数の風刃術式がざらりと砂のように解けて、消える)
藍月GM:@
よくよく、周りを見れば、鳥は一匹ではない。
まるでそれまでは闇に隠れて見えなかったかのように、車の周囲というよりもその辺りの地面を埋め尽くさんばかりに大小様々な地上で蠢いている。
それらは大きさも形も様々だが、眼窩が黒いという共通点だけは変わらない。

ルナ:……ちょっと不気味だねぇ。
イリナ:…眠気覚ましにはなったかな…(確かに実体のあった3本の大きな針は、何もなかったかのように霞となって空間に溶けていった)
藍月GM:@
そして不思議なことに、これだけの数がいるにもかかわらず道を遮るようにする鳥は一匹もいない。
全てが全て、車が通るための道を作るように存在し。
その道を、前方を飛ぶ鳥が先導していく形だ。

エイル:……あの丸々とした感じ。帰り際に一匹捕まえて丸焼きにしたいですね
クロエ:クリアス>(首を傾げて窓の外を眺め)西にいるときに聞いた、東の空母級異貌〝制空のリロル〟はこれだけの使い魔を操れるとは無かったが……
ルナ:私たちも初耳ですね。
イリナ:あ、私も食べたいから2匹でお願い(
藍月GM:イオン>私10匹くらいで(
エイル:ワカメ>僕も初めて聞くよ。ま、案内してもらえるならお願いしようか。隠れて近づくより楽そうだ(エンジンを入れて発信し)
クロエ:クリアス>……そういえば、未だ成長途中というのも見た覚えがあったような。と、すると、なんだ、力を伸ばしたか。ふむ。
ルナ:今食べたばっかりでしょそこ(
エイル:ワカメ>どうしてこううちのメンバーは食に偏るかな(
イリナ:食べれるときに食べないと…2日位まともに食べれなかったりするから…(遠い目)
クロエ:クリアス>これは久しぶりに何をしてくるかこれからどうなるかが読めない相手、か。フッフフフ、上等、ますます上等。
藍月GM:@
イオンが試しに窓を開けてみると、生ぬるい風が勢い良く飛び込んでは来るものの、相変わらず音はない。
ただ彼らは静かに走って行く車を見つめ、声の一つを挙げること無く見送っていくのだ。
恐ろしく異様だが、それは見様によっては忠実な下僕の動作にも見える。

クロエ:クリアス>来て良かったぜ。(また本を取り上げ、栞を挟んだ項目を開いて)到着が楽しみだな。
ルナ:何が待っているやら…
藍月GM:@
先導を行く鳥の羽ばたきがいっそう強くなる。
———目的は、もうすぐそこに近づいているようだった。

藍月GM:@