藍月:@
「クッ…応援はまだか! このままじゃもたねぇぞ!」

和やかな宴の雰囲気だったはずの武家屋敷には、今や緊迫感が満ち満ちている。
焦燥感も露わにした声を上げるスフェラの右手には、鎖の端が握りしめられている。

「やれやれ、まさかこんなことになるなんてね…」

同じく鎖の端を握りしめるハイリがため息を零す。二人は部屋の隅で、中央でぐるんぐるんに縛り付けた鎖の塊が緩まないように力を込めている。

藍月:@
事の発端は数分前。

ダイスの悪魔が宿ると言われて久しい例のアレを使った阿鼻叫喚謎ジュースゲームにおいて。

うっかりとディアが、うっかりと。そう本当にうっかりと惚れ薬を飲んでしまったのだ。

その効果は、飲んでから初めて目にしたものに惚れるというもの。

効果は数分とはいえ、ファンクラブを抱える彼女がそんなものを飲んだ日にはどうなるか。

藍月:@
案の定彼女がそれを口にした瞬間、どこから現れたのかディアのファンクラブ会員たちが池に餌を放り込まれた鯉の如くな勢いで押し寄せてきた。

そいつらは尽くステフとブロステのガードアンド投擲で東方の星になったのだが…。

やはり、真のボスというものはそう易易と舞台をおりないらしい。

鎖を引きちぎらんばかりの力を感じながら、ハイリはひとつ、ため息を零し。呟く。

「———どんだけ必死なんだよ、キリュー」

藍月:@はいでは開始でー(
ディア:???(よくわからないまま首をかしげているひと)
ミユキ:いい、ディア、あたし達が良いと言うまで絶対に目を開けちゃダメよ?(いつになくどシリアスな声で) ——世界の為に
キリュー:(全体がボール状になるまで鎖でぐるぐる巻きにされているため姿が見えないが、内側から鎖を引き千切らんとする凄まじい力がかかってギチギチと不気味な音を立てている/ぁ)
ディア:は、はいっ(こくこくこくこく)
ミユキ:そんな、能力を開放して強化した鎖がたわんでる!? どこにそんな力隠してたのよ!?
キリュー:(鎖の塊の奥からくぐもった声で)くくく……今の俺には無敵の力が備わっているんだよ……! そう、——ギャグ補正がな(
ディア:い、今のキリューには勝てない気がするっ(ぎゅっと目を閉じたまま)
スフェラ:安心しろディア。ギャグ補正は月光の標準装備だ(
ディア:標準なのぉ!?(がぁん
キリュー:そもそも、よく考えろお前ら! ディア嬢の飲んだ薬の効果があのダイスの力によるものである以上、一度実際に発動させない限り、どれだけ時間を潰したって効果は消えねえはずだ! 違うか!?
スフェラ:あぁそうだな。だがそれにお前を使うわけにはいかねぜんだよ。これは月光という組織の総意だ(
ディア:そ、総意らしいからっ、ごめんねっ
ミユキ:そうよ、ディアはみんなのものなんだから!
キリュー:そこまで言うなら仕方ねぇ……力づくでも押し通らせてもらうぜ! ソウ、ダイスを寄越せ!(
ソウ>はーい、お求めに応じて即参上! お好きにお使いくださーい♪

キリュー:(ソウが鎖の塊に向けて例のダイスを投げると、どこの隙間からかすぽんと内側へ潜り込んでいき。中でダイスを振る音が)
キリュー:1d300 さあ出ろ我が魂の武器ィィィ!
DiceBot : (1D300) → 248

キリュー:notice>武器No.248:長尺バット … 普通のバットの倍近い長さを持つバット。どんな投球も攻撃も、正確にバント処理できる加護が与えられるという。
スフェラ:お前の魂ずいぶん野球向けだな(
キリュー:(ずぼぁ! と鎖の塊からバットの端が突き出した/ぁ)
スフェラ:ハイリ>Σ根性すごいな! ミユキー! ボク鎖から手が放せないんだっ、最悪殺してもいいからなんとかしておくれ!(
ディア:え、何が出たのか見えないんだけどこっちー(おたおた
ミユキ:オッケー!(サムズアップしてキリューに突撃)
スフェラ:目を開けるなディア! 開けたら満面の笑みでコスプレ衣装持ってるユカが現れると思っとけ!(
ミユキ:恨まないでよ、これもディアのためなんだからっ(キリューの背後に回って両脇をくすぐり倒そうとする)
ディア:分かってる分かってます開けません!(ぎゅっと強く目をつむる/ぁ)
キリュー:1d300 (バットで床突いて転がり回りながら)ぬおおああああもう一回! もう一回何か別のをぎぶみーぷりーず!
DiceBot : (1D300) → 54

キリュー:@notice>武器No.054:蜻蛉切 … 乗った蜻蛉が切れて落ちたという話が有名な名槍。残念ながら、穂先に映した名前を割断するような機能は無い。
キリュー:(@バットが消え、代わりに鋭い槍の穂先が突き出して鎖を両断し)フハハハハ……! ガチ武器ナイス!! これならきっと何とかなる!(鎖の塊から脱出し、ひとまずミユキ他妨害要員から距離を取り)
ディア:…な、なんかやばい武器が持っていかれちゃった?(見えないままおたおたおた)
ミユキ:ちぃ、不味いわね
スフェラ:ハイリ>やれやれ、仕方がないなぁ。(鎖から手を離し、刀の鞘に手を当てる)
スフェラ:ハイリ>天翳月照流、奥義——(
ディア:こ、こっちもサイコロで武器もらえたりしないのっ?ってかここで奥義出していいの?!(
スフェラ:ハイリ>ディアに危険が及ぶのなら、キリューは少し千切れても仕方がないんだよ(
キリュー:ソウ>振りたい人が居るなら差別なく誰にでも貸すよ?(凄く素敵な笑顔)
ミユキ:そうかっ、ソウ、ダイス借りるわよ!
ミユキ:1d300
DiceBot : (1D300) → 185

スフェラ:というかソウ! お前今日無駄に強いんだからあれなんとかしろよ
キリュー:@notice>武器No.185:バレーボール … とあるスポーツ競技に使用される大きめのボール。思い切り当たるとわりと痛い。
キリュー:ソウ>えー、だって私的にはああやってダイスを駆使して遊びまくってくれる方が見てて楽しいし(
スフェラ:ハイリ>ミユキ—、顔面、顔面狙ってこ(
ミユキ:バレー……(がくり) ええいもう何でもやったるわっ! ハイリ、トスお願い!
ディア:ど、どう?いい武器出た?(
ミユキ:バレーボール
ミユキ:バレーボールよ、そして相手はガチ槍(
キリュー:(ゆらぁ……となんか赤黒いオーラ纏って蜻蛉切構えてる)
ミユキ:(ハイリにボールを投げ渡し)
スフェラ:ハイリ>はい、トース(ぽーん)
ディア:……が、がんばって!(
スフェラ:イオン>(キリューの横合いに普通に現れて脇腹擽りはじめた)
ミユキ:いっけぇぇぇっ!!!(ボールに向かって高々と跳躍し、空中で無意味に海老反りしてポーズ、アニメ的な演出を巻き起こしながらぎゅるんぎゅるん猛回転するボールをキリューに放つ)
ミユキ:……ちなみに、そのボールはインパクトの瞬間に表面だけタングステン並みの硬度にしておいたから。当たったら痛いと思うわ(
ディア:武器改造ありなんだ!(
スフェラ:それはもうぶつかるというか刺さるじゃねぇか(
キリュー:どぅあっはははははっとととあぶねえ結べ蜻蛉切ぃ!(くすぐりを振り払って飛んでくるボールへ槍を一閃、真っ二つに両断する)
スフェラ:イオン>むう、惜しかったのっ。
スフェラ:仕方ねぇ、俺もダイスの力を使うか…。
スフェラ:1d300
DiceBot : (1D300) → 155

ミユキ:別人みたいな戦闘力してるわね(
キリュー:フッ、流石は神格クラスの名槍……! バレーボールごとき敵じゃあねえぜ(満面のドヤ顔)
キリュー:@notice>武器No.155:ショーテル … 「?」の字のように、大きく湾曲した奇怪な刀身を持つ剣。元は、盾の裏側に隠れた敵を突き刺すためのもの。
キリュー:ソウ>(物凄くにこやかにショーテルをスフェラに手渡し)
ディア:すぱーんって、すごい切断音が今…
スフェラ:(ショーテルを受け取った瞬間。ショーテルが炎を纏う)
ミユキ:あ、こっちもガチ武器来たわね
キリュー:ひ、ヒートショーテルだとぅ!? 斬撃にブッピガンってSE付けるぞこの野郎!(槍を構え直しつつよく分からない威嚇をし)
ディア:おぉ?がんばれー(手をぶんぶん
キリュー:(ルナ嬢が俺に声援を……! やるしかねぇ)(@ゴォァッ! とオーラが膨れ上がった/ぁ)
ディア:がんばれスフェラー(
キリュー:(聞こえなかったことにしてテンション維持してる/ぁ)
ミユキ:キリュー、そろそろ現実に帰ってきなさい(
スフェラ:キリューよ(ショーテルを前に突き出すようにして)ディア・ルードファンクラブ会員規則第94項。「ディア・ルードへの単独での積極的接触、または過剰なアピール行為を禁ずる。これを破りし者は…」
スフェラ:お前なら続きを言えるよな。
ミユキ:スフェラも内容把握してるのね(
キリュー:……「これを破りし者は、血の掟に従い例外なく粛清される」……ああ、わかっているさ……だがそれでも! それと引き換えにしてでも手に入れる価値のある記憶が、この道の先にはあるんだァァァァァ!!(握り拳作りつつ)
ディア:……格好いいんだか悪いんだか……(目を閉じたまま遠い目をする器用さ)
スフェラ:(叫んでる間に間合いに入り込んでショーテルの先端を脳天に突き刺した)
ミユキ:ダメよディア、格好良いなんて言ったらますます調子に乗るわ(
キリュー:(ざくっ、じゅうっ)ぐおあ!(
ディア:じゃあかっこわるいって言っとく(
スフェラ:焼けた上に切れたね(
キリュー:ま、まだだ……! 出血は焼かれて塞がれた……! 俺はまだまだいけるぜ……!(槍を杖に再び立ち上がり)
スフェラ:というかよく考えたら、ダイスに一度ゲームの終了を宣言すればリセットなんだよね(
キリュー:いかんっ、終了される前にッ!(槍のリーチを生かして強引に斬り抜けようと)
スフェラ:ハイリ>(手の中にダイスを握りしめ)ディア、ちょっとキリューの足止めて
ディア:え?えーと…お、お願い止まってっ(目を閉じたまま小首かしげてみせ)
キリュー:(こふっ、と美しく吐血して流れるように膝をつき倒れ伏した/ぁ)
スフェラ:見事だな(
ディア:こ、これでいいのかなっ(
スフェラ:ハイリ>はいゲーム終了!( はぁ…やれやれ。もう目を開けてもいいよ、ディア。
ディア:あ、ほんと?よかったぁ…(ゆっくり注意深く目を開けて)
キリュー:う、うおおおお……千載一遇の機会が……一千万生に一度のチャンスが……!(血涙)
スフェラ:キリュー、そういうのはちゃんと自力でなんとかしようぜ。
ディア:ふぅ、よかった変なことにならなくて…十分なったきもするけど(
スフェラ:ハイリ>まぁなってはいたよね(
キリュー:いや待て、だがまだチャンスはある……いずれ再びドリンクダイスを振り、それでディア嬢が再び惚れ薬を引く日が来れば……!(ぶつぶつ
ディア:もう二度とないといいなー(
スフェラ:@