風月@GM:@
数分は経っただろうか。
地下を一つ降りるにしては長い時間をかけて、アビスの面子を乗せたエレベーターは止まった。
広いとはいえ内装は完全に冷蔵庫なので寒い限りである。

風月@GM

だが震えてばかりもいられない。
この先に恐らくはレッドが居る、そして彼女が自力で出られない程度の危険が、この先には待ちかまえているのだ。
対してこちらは約一名(シェリルの魂)の戦力が欠けた状態である、警戒して進むに越したことはない。

風月@GM:@
若干の緊張を持ってエレベーターの扉が開くのを待つ一同。
だが――

風月@GM:ブラック>……開かないですね
風月@GM:@
扉は開かなかった。

風月@GM:@
ある程度地下深くまで来たようだが、エレベーターはそこで電源が切れたかのようにうんともすんとも言わなくなっている。

風月@GM:@と言うところからスタートですー
パープル:……どうする?壊す?
マリン:力技で何とかなるならオレがこじ開けるけど、どう?(腕まくりしつつ)
風月@GM:@内装はただの業務用冷蔵庫である、分厚い金属製だがマリンなら問題なく破壊できそうに見える
グリーン:このまま一気にストーンと落ちたら痛いでしょうか。どこまで底があるかもわかりませんが。
グレイ:痛いで済む問題なら、壊しちゃおうか。どうせ落ちようが爆破されようが私達、それぐらいじゃどうともならないぐらい頑丈に作られてるし。
グレイ:シェリルの魂>ここに一名、人間がいることを忘れないで下さい……
パープル:魂だけなの(
風月@GM:イエロー>ウチはか弱いから痛いのは勘弁やわ~(か弱そうなポーズ取りつつ)
グレイ:シェリルの魂>ハハッ(イエローのか弱そうなポーズを見て)
グリーン:姉さん。ダウトです。
風月@GM:イエロー>ま、壊すんなら全力で協力するでって魂に笑われた!?
パープル:今のはなかったの。
グリーン:多数決により無しということでよろしいでしょうか(
風月@GM:イエロー>(すがるようにブラックを見た)
ブラック>の、のーこめんとです

グレイ:うん、寒いしね。パパッと壊して、ああ、何かが飛び出してくるのを警戒しつつパパッと壊そう。
マリン:オッケー、任せといて
風月@GM:イエロー>なんやもう皆して~、まぁ自分でも無いなとおもったけども(
パープル:よろしく頼むの。
風月@GM:アビス>月光にも警報装置ぐらいはあるだろう、無駄に派手に壊したりはしないようにな
グリーン:一応警戒はしておきましょうか。
マリン:それじゃあ、まずは穏便な方法を試してみるかな(ポキポキと軽く指を鳴らし)
風月@GM:ブラック>(なんでだろう。全然穏便そうな感じがしないです)
パープル:マリンがそう言って穏便になった試しは少なかった気がするの(ぼそ
グレイ:いいじゃないの、別に。穏便だろうと派手だろうと、どうせもう隠密潜入なんて意味をなしていない状態だし。
マリン:(扉の接合部に両の手指を引っかけ——パワー余ってフレームが歪み、指先が突き刺さるような形になっているが、ともかく引っかけ——そのまま左右へ、ゆっくりと押し広げようと)
グレイ:いや、決してこう言っといてマリンが派手にぶちかまし落ち込んでいるところを私が慰めて好感度アップを狙っているわけではなくてね。
マリン:(サブカルに明るい男衆なら、ター●ネーター2やヘル●ングのエレベーターこじ開けシーンが思い浮かぶかもしれない/ぁ)
グレイ:シェリルの魂>世界一こわい開けゴマ(
パープル:開けゴマカッコ物理なの(
風月@GM:アビス>全部力技で解決するスタイルばかり取っていたら月光と変わらんからな、ヤツラよりは多少はマシな仕事ができることを示しておくのも大事だろう
グリーン:それだとエレベーターが到着した時に我々が死んでます(
グレイ:ハッハッハ、親父殿ってジョークも言うんだねぇ(
グリーン:面白かったですよ親父殿(
パープル:面白かったの(
風月@GM:@果たして、扉は映画のように力技で開いていった。制動をかけているハズのギアがみしみし言ってるがそんなものはお構いなく、ドアは両開きに ガゴンッ! と開かれる
風月@GM:@――内側だけだが
グレイ:……おや?
パープル:ん、開いた?
風月@GM:@通常エレベーターの扉は2枚ある。内側を開ければ当然外側の扉もあるわけで、マリンの目の前にはぬっぺりと何の装飾もない金属の扉が姿を現していた
マリン:第二ラウンドだな、よし。この調子で穏便にやっちゃうぞー(
パープル:穏便という言葉の意味が崩壊するの(
風月@GM:@みたところタダの金属製の扉だが。だが、何かがおかしい。ただの扉の癖に、皆にはやたら重々しく見える。
グリーン:…なんだか、いやに重苦しくありません?
グレイ:……ちょっと待った、マリン。
パープル:……何か、へん?
マリン:むっ(指をかけかけたところで手を止め)
風月@GM:@その扉の周りだけ温度がやたら低いような、結界でも張ってあるかのような、とにかくそんな違和感がする。
マリン:なんでこんな妙な感覚が……この扉に使われてる金属、もしかして
パープル:何か、心当たり、あるの?
風月@GM:@ビリッ、と。扉に触れたマリンの指に熱くは無いが静電気に似た刺激が走る。
グレイ:シェリル>(口からぼんやり何か魂的なものを吐き出していたがずるずるっと吸い込んで、立ち上がる)あー、どっこいしょ。私の出番ですかね
風月@GM:アビス>この隔壁、MTRM(マム)で作られているようだな。シェリル以外は素手で触れない方が良い。
グリーン:希少金属を惜しげも無く使っていますね。ここが重要であることの証拠にもなりますが。
マリン:やっぱりそれか。昔の資料で名前はしってたけど、現物を見たのは初めてだ(後ろに下がって、シェリルに場所を開けながら)
パープル:ふぅん…じゃあよろしくなの、シェリル
グレイ:シェリル>あんまり力仕事はしたくないんですけどね、魔術師ですよこれでも(アビス並に無駄に背が高い魔術師がマリンと位置を変わり)
風月@GM:イエロー>(マリンがこじ開けたドアの隙間からエレベーターの機械部分を覗き込み)あー、こりゃあれや、うちらスキャンされてるわ。瘴気の反応があれば閉じ込めて隔壁が閉じる仕組みみたいやな
パープル:穏便()によろしくなの
グリーン:パープル。()は抜きましょう(
パープル:穏便にしてほしくてもどうせ穏便()になるの(
マリン:まあ、どうしてもって事になったら、多少我慢してでもオレがこじ開けるから、気楽にやってくれていいよ
風月@GM:ブラック>力仕事=魔術師というところにはもう誰も突っ込まないんだね(
グリーン:そもそもシェリルさんが魔術師な事も忘れがちになりますが(
グレイ:シェリル>残念ながらMTRMの解析はまだ終わっていませんので、命令式でどうこうって出来ないんですよ。アビスに在庫、殆ど無くて……っと。
(軸足の右足を一歩深めに踏み込んでからの、左貫手。扉と扉の隙間を通すように、鉄ぐらいならサクッといけそうな感じで打ち込み)

風月@GM:@MTRMは悪魔とそれに類する力、瘴気由来の魔術を使わない限りは通常の鋼と変わりない。シェリルの抜き手は鮮やかに音もでないほどあっさりと扉の間に差し込まれた。
グレイ:シェリル>やっぱり硬度そのものはたいしたことありませんねこの金属。
(差し込んだ左腕をそのまま左へと押し込み、そこから出来た隙間に右手を引っ掛けて右へ押し込む)

パープル:おー、あっさりなの
風月@GM:@2枚の扉を穏便()にこじ開けると、ようやくその先に開けた空間が見えてくる。
マリン:こうしてみると、バランスのいいパーティ編成がどれだけ重要かって事がよく分かるな……
グリーン:安心なさいマリン、そんなもの実現できている方々のほうが少ないですから(
風月@GM:@
隔壁を超えてまず感じるのは、むせ返るような消毒液の匂い。
続いて腹に響くような重機械の作動音。
最後に光、暗い室内を中心に向かってレールのように足元を照らす2列の案内灯である。

風月@GM:@
消灯した映画館のようだ。暗くてよく分からないが少なくとも広いことは分かる。
そんな空間からレールのように伸びる案内灯が、皆を導くかのように足元まで延びている。

マリン:色々考えてるうちに面倒くさくなって、全員剣士の脳筋パーティにしてもそれでクリアできちゃったりするのは、制作者側も調整が面倒くさくなった結果なのかな(
グリーン:レベルを上げて物理で殴るだけで勝つゲームよりはまだマシですよ。(
風月@GM:@
入った瞬間に空気が変わったように感じるのは、恐らくこの空間をMTRM製の壁が包み込んでいるからだろう

グレイ:……匂いも辛いけれど、圧迫感も辛いねぇ、これ。吐き気がしてきた。
風月@GM:アビス>こんなものに囲まれていたら確かにレッドの反応も消えるだろうな
パープル:長居は、無用みたい。早く、レッドを探すの
グリーン:中に入るのが躊躇われるレベルですが…行かなくては何もわかりませんね。
風月@GM:アビス>ああ、こんな場所にレッドを長居させておくわけにはいかん
マリン:レッドはこんなところにずっと閉じ込められてたのか……! 早く見つけないと……!
グレイ:さて、それじゃ、行こう。しかしさて困った……レッドの反応が消えたのはこれで分かったけれど、この中に居てもレッドの存在感知できないのは何故だ?(歩き出し)
風月@GM:イエロー>うー、気持ち悪い! 悪いけど、それが溜まらん! この胡散臭さはマッドサイエンティストにとっては楽園やなっ(なぜか興奮冷めやらぬ様子)
グリーン:(グレイの後についていき)目に見える範囲には…いなさそうですが。(ぐるっと辺りを観察して)
グリーン:姉さん……。
風月@GM:ブラック>計測機にも反応がありません。MTRMのせいでしょうか、感覚でも上手く魔力が感知できてない気がします……
風月@GM:@
少し歩くと、機械の音は上方から聞こえてくるのが分かる。恐らく動力室があるのだろう、そうなるとここは地下2階と言うことだろうか。
そしてまた少し歩くと、案内灯の向こう……皆を中心に2車線ほどの幅を超えた通路の両脇に、びっしりと等身大のカプセルのようなものが並んでいるのが分かる。
大怪我をしたイニシャルカラーをブラックが有無を言わさずぶち込む治療カプセルに似ている。というかそっくりだ。
違うのはその数だ、ブラックの医務室には精々10台ほどしかないが、ここには端が見えないほどにそのカプセルが並んでいる。……しかも、そのどれもが稼働しているように見えた。

風月@GM:ブラック>あれは……?
グリーン:医療カプセル…ですか? けどこんなに…(近づいて中を覗こうと)
グレイ:……こういうのがある、というのは別に驚きはしないが。ロード・オブ・アビスは元々月光由来の組織、似たものがあるのは兎も角として、なにこの数?
風月@GM:@
ガラス部分にはスモークがかかっていて中が見えない。

グリーン:うーん…見えないですね。稼働している以上、何かが入っていると思われるのですが。
パープル:……こんなところまで似ることないと思うの、月光とアビス
マリン:ためしに一つこじ開けてみる?(
グレイ:これは、止めておこうか。何が飛び出してくるのか分からないからね。
グリーン:どこかにこれを制御している大本があるはずだと思います。上手く行けばシステムに介入できるかもしれないんですが。
グリーン:抉じ開けて警報鳴り響いても困りますしね(
パープル:迂闊に触るものじゃないの(
パープル:…中にレッドが混ざってるのならともかく。
風月@GM:@
カプセルは楕円形で、それ以外の特徴となるものは殆どない。
唯一情報源となるのはカプセル表面に表示されている「-82℃」前後を微妙に揺れ動いている数字と、「異常なし」を示しているのであろうマークの羅列だけだ

グレイ:そうだとしても、いやそれこそグリーンの言う通り、大本でも探しに行こう。全部叩き割っていたらキリがない。
グレイ:シェリル>……この中、随分冷えてますねぇ? 絶対何か入ってますって、何が保存されてるのかは分かりませんけど。
グリーン:取り敢えずもう少し調べてみますか。大本を探すためにも。
マリン:……もしレッドもこのどれかの中だったら……(ううぅ
風月@GM:アビス>遺伝子組換えした大腸菌なんかはそのぐらいの温度で保存したりするが…… ふむ、そうだな、先を急ごう。マリン、落ち込むのは事実を確認してからだ
風月@GM:@
皆がカプセルを横目にさらに奥へと歩みを進めていく。すると、1台だけ他と違うものがあることに気付く。
違うというか、見るからに破壊されている。
カプセルのガラス部分が何か強烈な衝撃を受けて砕けていて、中身の培養液が地面にぶちまけられている。ただ、肝心の"中身"の部分は見当たらない。
カプセルだけでなくその周りにもいくつか破壊痕があり、高熱で床の一部がメルトダウンしていたりする部分もある。

グレイ:……総員、戦闘態勢。
パープル:了解なの。
グリーン:誰かが先んじてやらかしていたようです。…もしくは内側からの可能性もありますが。
風月@GM:@高熱を操る能力者。この場に居そうな人間で、それに該当する人物は――
風月@GM:@
ひたり、ひたり。

風月@GM:@
皆の息遣いと機械音しかない静寂の中に妙に響く足音が、近づいてくる。
マリンやグレイは即座に感じるだろう、この足音、無造作のようでいて一切の隙が無い。そのくせ、一歩一歩に途轍もないプレッシャーがある。

マリン:(背後にイエローやブラックを背後に庇うようなポジションを取りつつ、浅く腰を落として油断なく身構え)
風月@GM:@
見れば、50m程先に男の人影があった。
背丈はアビスより頭半分ほど低いがそれでも平均より高く、体格はかなり細い。
だが手術着のような簡素な白い服から伸びる手足は金属を思わせるほど引き締まっており、歴戦を感じさせるだけの傷跡が見え隠れしている。
胸まで伸び放題になっている髪と髭のせいで表情は見えないが、刻み込まれた皺の数から若くはないように見える。
足は裸足。

グレイ:(右手だけをポケットから引き抜いて、だらりと下げてからやや真横に持ち上げ。左手はポケットに入れたまま、ほんの半歩、右足だけ下げる)
風月@GM:@
ただゆっくりとこちらに歩いてくる。

風月@GM:@
近付くにつれて、男の輪郭が徐々に浮かび上がってくる。
やがてそれは、青白い光となって男の体を覆い始める。

風月@GM:@
つま先から膝へ、腰を這い上がって頭へ、そして背中も覆い尽し、清浄に輝く2対の翅ととなって背後へ伸びていく。
魔術でも法術でもない、あれは恐らくこの場に居る大部分の面子には致命的となるモノ

風月@GM:アビス>……天使(セラフ)
パープル:……また厄介なのが出たの
グレイ:……(目を剥く、そんな具合に目を見開き)……馬鹿な。あの力、キリサキ以外が持っている筈が……
グリーン:色々と突っ込みたいところですが…それどころでもなさそうですね
風月@GM:キリサキ?>(伸び放題の髪の隙間から、何の表情も伺えない空虚な瞳が皆を覗く)
マリン:……なあ親父殿、アレって「本人」だと思う?
風月@GM:アビス>本人は今から2時間35分前まで東方に居たことを確認済みだ
グリーン:えぇ、コンビーフをあちらの月光の方に熱心に進めている姿が見られたそうで。…それに、今目の前にいるアレは、姿が違いすぎる。
パープル:本人でないなら、とりあえずまだ希望は持てるの。
風月@GM:アビス>だが、あれは本人だ。……いや、正しくは”本人だった”というべきか
グレイ:(真横のカプセルにちらりと目をやり)な、る、ほ、ど。
グリーン:……兄さん、今すごく怖い発想しませんでした?
パープル:私も、すごく怖い想像がよぎったの
風月@GM:キリサキ>……キミたちは、ダレだ?(聞き覚えがあるが、皆の知っているキリサキよりずっと低く、かすれた声)
グリーン:人畜無害な一般人です。
マリン:(……なんて答えるべきなんだろ。冗談言って通じると思う?/ひそひそ)
グレイ:(グリーンが冗談言ってるから反応、見てみようじゃないの。通じなさそうだけど?)
風月@GM:キリサキ?>……個体名を、聞いている。アクマ、たち。
グレイ:(通じなかったね)
グリーン:ふむ。名乗りを求めるのであれば応える意志はあります。…が。
パープル:……答えても答えなくても結果はかわらなそうなの。
グリーン:えぇ、どちらにしても変わりません。我々を生かしてここから出す気がなさそうだというのに、これから殺す相手の名を問う理由はあるのですか?
風月@GM:キリサキ?>……が?
風月@GM:キリサキ?>……
グリーン:生憎と私にはその理由がわかりません。無駄は、嫌いです。
マリン:(……首筋の産毛がチリチリしてきた)
風月@GM:キリサキ?>キミたちは、刻み付けないのか? 自らが、殺した、者たちの、名を
風月@GM:キリサキ?>……ボクならば、そうする。そうしていた、と思う
グリーン:…思う?
パープル:…記憶が曖昧なの?
風月@GM:キリサキ?>……思い出せない。なのに確信だけがある
風月@GM:キリサキ?>ボクは、キミたちを殺す存在、なのだと
風月@GM:@