日本のエネルギー(化石燃料含む)を全て太陽光で賄うと


以下は,ざっくりとした数字把握のための計算方法。

・一次エネルギー生産量による試算

日本全体の一次エネルギー生産量
約20エクサジュール 20×10の18乗 (注1)
20,00 0,000, 000,0 00,00 0,000ジュール
2000京ジュール

3600ジュール=1whなので,2000京ジュール=0.55京wh=5500兆wh=5.5兆kwh

(これはいわゆる現在の年間発電量1兆kwhの5倍以上の計算となるが,産業・運輸などによる化石燃料の消費を含む。いわゆる化石燃料から太陽光への転換が進めば,自動車がすべて電気自動車になるなど,単純に発電量が増えると計算している。ちなみに最終消費エネルギーは1200京ジュール=3.3兆kwhとなる。差額には化石燃料発電による熱損失などが含まれる。)

太陽光パネル1m2で年間 100kwh の発電が可能とする

5,5兆kwh÷100kwh=550億m2

550億m2 = 5.5億a =550万ha=55,000km2 の面積の太陽光パネルが必要

(ざっくり言って,九州4万km2四国2万km2を足した大きさ。)

日本の国土面積 378,000km2

55,000km÷378,000km=0.145=14.5パーセント

つまり,国土面積の15パーセントの太陽光パネルが必要となる

(55,000km2を1億2千万人で割ると,458.3mとなる。一人あたり換算で,460m (=140坪)の太陽光パネルが必要。)

(注1)資源エネルギー庁『エネルギー白書2020』「第二部第一章」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2020pdf/


・最終消費エネルギーによる試算

発電にあたる熱損失がゼロと仮定する。

年間3.3兆kwh(注2)

必要な太陽光発電面積 33,000km2

33,000km2÷378,000km2=0.0873=8.7パーセント

(注2)注1と同じ。


・耕作放棄地をどこまで使えるか?

耕作放棄地での太陽光パネルの設置には,農地転用の手続きが必要。平成23年度~令和元年で,総計 11,946.1ha=120km2 の農地が転用されて太陽光パネルが設置された(農地併用は含まない)。33,000km2のうちの120km2という数字となる。まだまだ増えそうな予感。

現在,日本全体で耕作放棄地は,40万ha=4,000km2 となる。ざっくり言って,33,000km2必要なのに対して,4,000km2なので,2割にも満たない。したがって,耕作放棄地以外の太陽光パネル設置用地の確保が急務となろう。恐らくであるが,工場跡地や山林南面などが利用対照となろう。

「日本の耕作放棄地面積」https://researchmap.jp/2313731AGI/presentations/8261103/attachment_file.pdf