持将棋近将記事
持将棋の改正案については別記事「持将棋と千日手」で述べているが、
その改正案の前身である「初期位置進入で勝」案に関しても、
先崎氏が提唱する『トライルール』よりも私の提案が先であることを紹介している。
本年5月には追加記事により、
該当記事が近代将棋誌昭和58年11月号に載っていることを紹介したが、
大分前の雑誌になるので保有していない人の方が多いかと思われる。
国会図書館に行けば保存してあるはずだが、
地方に住んでいる人にとってはそう簡単に行ける訳ではないし、
東京近辺の人にとってもそれなりの時間は必要となる。
根気良く古書店を回れば見つけ出すことが出来るかもしれないし、
発行元の近代将棋社には保管してあるだろうから、
コピーを依頼して送って貰う方法も考えられる。
しかし最も簡単な方法は私がこのサイトに載せることと思われるので、
保存してあった該当記事をスキャンして公開することにした。
上記の追加記事を載せる時にも一考はしたのだが、
スキャンした記事をそのまま載せるのは不適当であると考えたので、
その時は掲載することを見送ることにした。
今回記事を載せることを決断したのは、
上記の理由により実際に記事を目にすることの出来る人は少ないであろうこと、
そしてもう一つは「初期位置進入で勝」の発案者が、
武者野氏、あるいは先崎氏であると思っている人が多いことである。
そのような誤解を解消するためには、
記事そのものの掲載が必要不可欠なものであると判断した。
下記の該当記事を読めば、その事実は明らかとなるであろう。
なお氏名等は公表が不適当であると思われるので抹消し、
図面は見易さとメモリー縮小のため、スキャンした画像を修正してある。
(近代将棋昭和58年11月号から)
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別記事「持将棋と千日手」の追加記事の中で、
近代将棋平成4年8月号で「持駒一時使用停止」案の投稿があったことを紹介しているが、
この記事に関しては該当部分だけを紹介しておく。
該当記事は武者野氏の「プロ棋界最前線」であり、
その中で武者野氏は現行の駒数判定における「金底の歩」問題を取り上げ、
現行ルールの問題点を指摘している。
それに引き続いて右の文章が載せられているのだが、
既に10年以上が経過した現在においても、依然として私の提案は紹介されていない。
武者野氏にしても近代将棋社にしても、私の提案を活字にして載せる義務は全く無い。
しかし上記の「初期位置進入で勝」の発案が私であることは明白であり、
この点に関してはしっかりと認識しておいて貰いたい。
なお「持駒一時使用停止」案に関しては、昨年の夏頃将棋世界誌に投稿しているが、
現在に至るまで誌上では紹介されていない。
現在の将棋界の隆盛が、関根13世名人の英断に起因していることは明らかであろう。
現行の持将棋及び千日手規定は、勝負をつまらないものにしている。
将棋界が更に飛躍しようとするのであれば、
先人に倣って不備な規則は早急に改善するだけの決断が必要かと思われる。
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