2月10日(金)早朝6時過ぎ、
小用から帰って布団に入ってから心臓の鼓動が激しくなり、
呼吸も荒くなって気分が悪くなってきました。
症状の現れ方から一瞬「ヤバイ!」と感じましたが、
それでも安静にしていれば良くなるかなとも思い、
直ちに救急車を呼ぶことにはためらいがありました。
しかし寝ている状態で症状が出たのだから寝ていても快方に向かうとは思えず、
朝早くから近所迷惑になるかなと思いながらも119番通報しました。
電話をするか止めるかの決断も頭の中で交錯し、
結構長い時間迷っていたようにも感じられましたが、
実際には極短時間のうちに電話していたのではないかと思います。
入院となることは十分に予想されたので取りあえず保険証と手持ちの現金を整え、
一人暮らしなので火の元点検を行なって救急車を待つことにしました。
とは言っても体調は最悪なのでてきぱきと作業出来たわけではなく、
完璧に出来たかどうかの確認はする余裕がありませんでした。
この日は再び寒くなってきて一番寒い時間帯でもありましたが、
とても着替えをするような気力は無かったので着替えはせず、
一枚着込んだ上に更にダウンジャケットを着た状態で救急車の到着を待ちました。
救急車が到着するまでの時間は長く感じられましたが、
やはりこんな時は時間の感覚が平常とは違っていたのだと思います。
サイレンが近付くのを確認して明かりを消し、
戸締りを確認して直ぐ脇の道に出ました。
早朝にも拘らず近所の人の姿が見えましたが、
救急車の対象は老齢の母だと思っていたようで、
私が乗り込むのは意外なことに思われたようです。
車内のベッドに横たわるまでは一応意識もしっかりしていたことと思いますが、
横になると安心して気が抜けてしまったのか、
かなり朦朧とした意識の元で救急隊員の質問に受け答えしていたように思います。
症状が出るまでの様子も話していたと思うのですが、
現在記憶に残っているのは搬入先の病院に関する質問で、
特に掛かりつけの医者はいないので全て任せると返答していたはずです。
運び込まれた病院はそれほど近い所ではありませんでしたが、
幸い早朝なので道路はすいていたようです。
朝夕の混雑時には救急車も思うように走れませんから、
乗っている患者もさぞかし苛立つことと思います。
時間経過は長いとも短いとも言い難いものでしたが、
車の加減速によって体にかかる加速度は快適なものではありませんでした。
病院に着くと救急車から救急治療室に移され、
採血と胸部X線撮影が行なわれました。
X線は仰向けの状態と少し体を斜めにして撮影されましたが、
心臓内部での出血や血栓の有無を確認するためのようです。
ここでも担当医による問診がありましたが、
意識は大幅に回復するまでには至っていませんでした。
やはり症状が出るまでの状況を訊かれたことと思いますが、
答えた内容ははっきりとは覚えていません。
ただし目を開けると天井がぐるぐる回っていること、
そして個室は希望していないと答えたことは覚えています。
病名は「発作性心房細動」と言うのだそうですが、
簡単に言えば心房で発生する電気信号が不規則・高頻度で発生し、
その結果不整脈が発生する障害のようです
(これは私がネットで調べた知識なので、余り深くは考えないで下さい)。
私としては初めて経験することなのでびっくりしましたが、
病院にしてみれば極有り触れた症状なのでしょうか、
抗不整脈薬の点滴で症状は落ち着いてきました。
なお点滴の容器を取り替える際には姓名を尋ねてきましたが、
これは医療ミスを防ぐ上で重要なことかと思います。
大部屋が満室と言うことで個室に運ばれましたが、
確かに一人だと落ち着いて過ごすことが出来ました。
広いとか狭いとかは関係ありませんが、
やはり他人に気を使わなくて済むのは有難いことです。
一人では寂しいと言う人は大部屋が向いていますが、
経済的に余裕があれば個室の利点は大きいと思いました。
入った部屋は4階の北側でしたが、
この日は真っ白に雪化粧した谷川岳や武尊連峰が綺麗に見えました。
熱は無いので出された食事は完食し、
午後は心電図と超音波による心エコー検査を行ないました。
結果は知らされませんでしたが、それは異常無かったと言うことだと思います。
点滴も2回で終了し、翌11日の土曜日午後には自由に歩けるようになりました。
胸には電極と発信機が付けられていますが、
多少邪魔にはなっても移動の障害となることはありません。
最初の点滴(抗不整脈薬)が終わってから自覚症状はありませんでしたが、
丁度連休に重なってしまったので退院は思ったより遅れてしまいました。
連休明けの月曜日は主治医が休みだったので退院が更に遅れるかと思いましたが、
火曜日の午後には退院の許可が下りました。
退院は早くても水曜日の午前になると思っていたのですが、
半日であっても早く退院出来たのは有難かったです。
病院食が思いの外美味かったので、もう少し食べたかった気もしましたが・・・
なお月曜日に大部屋に移動しましたが、今度は西側の部屋なので真っ白な浅間山に加え、
遠く八ヶ岳の山並みを望むことも出来ました。
また、夕焼けにシルエットとなって浮かんだ妙義山系の峰々も見応えがありました。
入院生活は久し振りでしたが、医師・看護婦(師)以外の職員が多いのに驚きました。
事務関係の職員を除いても患者の移動や食事の世話等で働いている人が多かったのです。
病院も従来のように如何にも『ここは病院でございます』と言う雰囲気ではなく、
患者に負のイメージを持たせないような環境作りが必要なのかな、と思いました。
今回は救急車で運ばれましたが、
これからは患者が病院を選んで治療を受ける時代になると思われますので、
病院の経営者も幅広い見識が必要になるのかもしれません。
「心房細動」と言う病気は高齢になるに連れて発生確率が高まるようですが、
今回は睡眠不足と不規則な生活が影響していたようです。
昨年の11月中旬頃から母(85歳)が急激にボケ始め、
年末頃からは寝かせ付けるのに苦労するようになりました。
無事に寝たと思っても夜中に起き出してくることも多く、
定期的に様子を見ておかないと心配な状態でした。
必然的に寝る時刻は遅くなるし、眠りについてからも熟睡することは出来ず、
睡眠不足の状態が続きました。
母が夜中に外に歩き出したのは一度だけですが、
年が変わってからはコタツで寝込んでしまうことも多くなりました。
それでも静かに寝ていれば布団をかけておくことで心配ないのですが、
コタツから這い出してしまうことも多くなりました。
今年の冬は異常に寒い日が続きましたが、
古い大きな農家なので夜中から朝方にかけては結構冷え込みます。
家の中で寝ているとは言っても心配になるので、
やはりきちんと寝ているかどうかの確認は必要でした。
10日はまた寒さが戻ってきたようでしたが、
4時頃に母の様子を確認してから床に入りました。
しかし何故かそれまで無く寒気がしてなかなか寝付かれませんでした。
母が寝ているのは母屋で、私がいるのは同じ敷地内の離れなので、
一旦寒い外に出なければ様子を見にいく事は出来ません。
その後5時頃に目が覚めて外便所で小用を足し、
同じような経過を経て再び6時過ぎに小用を足して床に就きました。
そして冒頭に述べたような状態になったのですが、
寝た状態からダウンジャケットを羽織っただけで外便所に向かっていたので、
防寒面では不十分な状態で寒さの厳しい外に出ていたことになります。
今にして思えば睡眠不足に加えて寒さが影響して発作が起きたのだと思いますが、
4時頃からの寒気はその前兆だったのかもしれません。
ボケを認知症と呼ぼうが痴呆と呼ぼうがそれは役所の押し付けに過ぎず、
現場でボケに直面している者にとってはボケはあくまでもボケに過ぎません。
言葉を言い換えたところで問題は全く解決しないのです。
ボケは介護している人間が先に参ってしまうとも言われますが、
今回はつくづくそのことを実感しました。
今後は自分自身の健康も考えながら続けていかなければ駄目だと感じたので、
以前よりも距離を置いて面倒を見ていくことにしました。
HPからも遠ざかってしまったので家に帰ってから早速パソコンに向かいましたが、
長い間続けていると心臓に違和感を覚えるようになりました。
パソコン本体やCRTディスプレイから出る電磁波(電波)が人体に悪いことは承知していましたが、
これまでは特に意識することはありませんでした。
しかし実際に心臓に違和感を覚えるようになると、
やはり電磁波の影響を無視することは出来ないと思いました。
電磁波は心臓だけでなく、目や生殖器(特に男性)にも悪影響があると言われています。
その電磁波の影響を防ぐためにOAエプロンと言うのが販売されていたことを思い出し、
大手量販店のパソコン売り場に出かけて行きましたが製品はありませんでした。
売行き不振で製造所が撤退したのかもしれませんが、
あるいはディスプレイもCRTに代わって液晶が主力になりつつあるので、
電磁波の影響も無視しうるようになったのかもしれません。
因みに私は購入時にセットで付いていたCRTディスプレイを継続して使っています。
物が無いとは言っても心臓に負担がかかっては再発することも考えられますから、
ブリキ板を使って応急的に遮蔽版を作りました。
心臓とディスプレイの間にブリキ板を立てるだけの単純なものですが、
今の所それなりの効果は現れているようで心臓は順調です。
ただし使い勝手は良いとは言えない状態なので、
少しずつでも改善しながら利用していこうと思っています。
今回の一件では最善の行動を取ったかどうかは分かりませんが、
まあ無事に帰ってきたことで一応満足しています。
若干のためらいはあったものの早い時期に救急車を呼んだので、
大事に至らなかったものと思っています。
やはり不安や危険を感じたら世間体等を気にすることなく、
早めに救急車を呼ぶのが正解であると思います。
救急車の出動依頼も半分近くが緊急を要しないものであるとの記事もありましたが、
確かに本当に救急車を必要とする立場の者から見ると、
救急車の有料化も必要ではないかと感じました。
それもできれば一律の有料化ではなく、
自動車の無謀運転等による事故に対しては高く設定した方が公平であると思います。